ソフトバンク大関友久の好投 「言うことなし」しびれた&震えた「あの1球」【評論家の視点】
◆ソフトバンク2―0ロッテ(2日、ペイペイドーム) 【池田親興氏の視点】 ソフトバンク先発の大関の投球は「言うことなし」だ。まず2回、先頭の山口に二塁打を浴びた後、5番の愛斗を捕邪飛に打ち取った。序盤で5番打者とあってロッテはバントではなく強攻を選んだのだろうが、大関にとってここで乱れずにアウトを取れたのは大きかったし、かなり気持ちが楽になったと思う。 ■「えーっ!ラブラブですやん」柳田が夫人と2ショット【写真】 その後は甲斐の配球がさえた。中盤はカーブやスライダーを中心にして真っすぐを見せ球にし、その後は真っすぐをうまく使った。1回り目、2回り目、2回り目で配球を少しずつ変えていくことで、うまく大関を引っ張った。 そして7回だ。1死満塁のピンチで大関が茶谷から3球での見逃し三振を奪った外角低めの真っすぐ。さらにギアを上げ、打者が動けない今日一番の球があの場面で投じた。しびれたし、震えた。 その前の1死一、二塁、愛斗の三ゴロで二塁封殺をしたと一度は判定されたが、セカンド牧原大が二塁を踏んでいないというロッテ側のリクエストが通ってピンチが広がったところだった。今回の試合ではそれまでにもバックの好守が多く見られた。ここは絶対点を取られないという大関の気持ちと意地と感謝が見えた投球だったと思う。さらに今回の好投は、チームに加え、当初ホーム開幕戦に先発するはずだった和田も救った。 得点も2点ながら、ウォーカーも柳田も大事なところでコンパクトな打撃を見せた。守りも含めてきっちりした野球をできた印象。強いチームの勝ち方だ。最高だし、3日以降にもつながりそうだ。(西日本スポーツ評論家)
西日本新聞社