クイーンビートルに家宅捜索「浸水隠し」で船舶安全法違反と海上運送法違反の疑い 親会社のJR九州「捜査に真摯に対応」 福岡海上保安部
FBS福岡放送
JR九州の子会社、JR九州高速船が、博多と韓国・釜山を結ぶ「クイーンビートル」の浸水を隠ぺいし、運航を続けていた問題で、福岡海上保安部は17日午前、船舶安全法違反と海上運送法違反の疑いでクイーンビートルの家宅捜索に入りました。
浸水隠しが発覚後に運休し、博多港に停泊しているクイーンビートルに、海保の職員が入りました。 クイーンビートルを運航するJR九州高速船は、ことし2月に浸水を把握しながら、その後、およそ4か月間、運航を続けていました。さらに、警報が鳴らないよう浸水センサーの位置を上部にずらしたり、航海日誌に「異常なし」とウソの記載をするなどの隠ぺい工作をしていたことが、国の抜き打ち監査で発覚しています。
九州運輸局によりますと、ことし5月に臨時検査を行った際、浸水センサーは正しい位置にありましたが、問題発覚後のことし8月の調査で「検査の前日に正しい位置に戻した」という証言があり、隠ぺい工作が発覚しないよう細工していたことも分かっています。
国は、JR九州高速船に対し、全国初となる責任者2人の解任命令を出すとともに、10月末までに改善措置を報告するよう求めています。
親会社のJR九州は「捜査に真摯に対応する」としています。
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