ドラマ『海のはじまり』“家族愛”を押し付けない優しい脚本「嫌いでいいよ、親だって人だし」
母親に「嫌いなとこがいっぱいある」と叫ぶ
ちなみに、『海のはじまり』の脚本家・生方美久が手がけたドラマ『いちばんすきな花』(フジテレビ系)でも、家族を嫌うキャラが登場する。美容師・深雪夜々(今田美桜)は幼少期から母親・沙夜子(斉藤由貴)から“女の子らしさ”を強要されたことに苦しんでおり、「すごく大事にしてもらえて感謝しとるけど、けど……辛かった」「ママのことは嫌いじゃない、好きだよ。好きやけど、嫌いなとこがいっぱいある」とその不満を爆発させるシーンがあった。 夜々の叫び、夏のセリフ、いずれからも家族を100%好きになれないことは珍しいことでもなければ、悪いことではないという気持ちにさせてくれる。「嫌い」という感情を受け止め、肯定してくれる生方の脚本には目が離せない。今はまず『海のはじまり』の展開を楽しみにしたい。
望月 悠木