日米のAI共同研究、アマゾンやエヌビディアなど出資へ-首脳ら歓迎
(ブルームバーグ): バイデン米大統領と岸田文雄首相は10日の首脳会談後の共同声明で、アマゾン・ドット・コムやエヌビディアなどが資金拠出する人工知能(AI)の新たな共同研究プログラムの設立を歓迎する姿勢を示した。日米両国は急速に台頭するAI技術を巡る協力関係の強化を目指す。
声明によると、エヌビディアとアマゾンのほか、アーム・ホールディングス、マイクロソフト、日本企業グループが、シアトルのワシントン大学と筑波大学のAI研究パートナーシップと、ピッツバーグのカーネギーメロン大学と慶応義塾大学とのパートナーシップに1億1000万ドル(約168億円)を拠出する。
バイデン政権はハイテク企業が重点的に開発しているAI技術のリスクを最小化するため一連の新規制を検討している。ホワイトハウスは先月末、AI技術の政府利用の影響について連邦政府機関がどう評価し、検査や監視を行うかを年末までに決定すると発表している。
9日にはマイクロソフトが日本における同社のAIとクラウドコンピューティング・インフラの強化に向け29億ドルの投資を発表した。岸田首相は同日、マイクロソフトのブラッド・スミス社長と会談しており、同社はAIとロボット工学に特化した新しいラボを日本に開設する計画を明らかにした。
バイデン大統領と岸田首相は共同声明で、半導体に関する2国間協力も確認した。米商務省経済分析局(BEA)によると、日本の対米投資は8000億ドル近くと、諸外国ではトップ。
共同声明は日本企業が米国人を100万人近く雇用しているとし、トヨタ自動車が最近ノースカロライナ州のバッテリー生産に80億ドルの追加投資を行ったことに言及した。岸田首相は12日に同州にあるトヨタのバッテリー工場を訪問する予定。
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原題:Biden, Kishida Announce Amazon, Nvidia-Funded AI Research (1)(抜粋)
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Justin Sink, Yoshiaki Nohara