『十角館の殺人』アガサ役は”芝居力”が垣間見えた新境地に

　また、2024年1月期に放送された『院内警察』（フジテレビ系）では、真面目でちょっとおせっかいな院内交番の新人事務員・響子を好演。刑事の武良井（桐谷健太）に振り回されながらも、病院で起こる様々な出来事を解決していく役柄で、武良井の行動にツッコミを入れる掛け合いも絶妙だ。医療×刑事ドラマのためシリアスなシーンも多いが、“枯れ専”の彼女が上司の横堀（市村正親）に胸キュンするシーンには微笑ましさを感じることができた。 　ミステリー研究会のメンバーが無人島での合宿中に次々と殺されていくHuluオリジナル『十角館の殺人』では、メンバーの1人・アガサ役を演じている。ミステリーに慣れている他のメンバーはショックや恐怖をあまり表にしない中、唯一不安が頂点に達して発狂してしまうアガサの姿からは、今までとは異なる長濱の演技力が垣間見えた。時代背景に合った髪型と濃い化粧をし、派手な洋服を纏う可憐な姿も含めて彼女の新境地となる作品になった。 　今後は、WOWOWにて7月に放送・配信される連続ドラマW-30『磯部磯兵衛物語～浮世はつらいよ～』への出演が決定している。杉野遥亮主演の時代劇コメディとなる本作では、団子屋の看板娘役に抜擢。常連客のマドンナ的存在で、かつ凄まじい天然を発揮するキャラクターとのこと。ギャグ漫画を原作とした本格コメディの中で、また新たな一面を見ることができるはずだ。 　今まで出演した作品のキャラクター性を比較してみると、『366日』の莉子はより視聴者に身近な役柄であることがわかる。そしてこれからのストーリーでは、そんな莉子自身の葛藤にもフォーカスされることになりそうだ。 　29歳になる今は“将来”を考えるのに大事な時期だと考えている莉子。明日香と遥斗の関係を見て、付き合っている料理上手な彼氏・亘（岩永丞威）との関係や自分の将来のこともちゃんと考えようとも思っている。順風満帆そうな2人だったが、第3話では亘のスマホに女性から連絡が来ていることに明日香が気付くという意味深長なシーンが映された。2人の関係はどう変化していくのか。等身大の悩みを抱える莉子、そして俳優・長濱ねるがこれから歩む道を見守っていきたい。