「涙がボロボロ出てきて…」能登島の観光資源を守る 事業者の決意 能登半島地震
北陸放送
能登半島地震の影響で、石川県七尾市能登島で人気だったイルカウォッチングも営業できない状態に追い込まれています。それでも、能登島の観光資源を守りたいと、地元の人は再起をかけようとしています。 【写真を見る】「涙がボロボロ出てきて…」能登島の観光資源を守る 事業者の決意 能登半島地震 能登島で人気のイルカウォッチング。坂下さとみさんは、この地で、およそ20年前からカフェを営みイルカウォッチングのスタッフを務めています。元日は、海の目の前にあるカフェにいました。 海とオルゴール・坂下さとみさん 「1分くらいはグラグラって、器がガチャガチャ・バリバリと音がするので、これはもうどうなるのかと思って」 揺れがおさまった後、市の無線で津波の情報を聞き急いで高台に避難した坂下さん。そこから見たのは、今まで慣れ親しんでいた海とは違った光景でした。 海とオルゴール・坂下さとみさん 「津波が線をひくようにしてゆっくりゆっくりここに来ていたんですよ、それこそここに来るんかなと思った」 幸いにも、津波はカフェまでは来ず、建物への直接的な被害はありませんでしたが、和倉港のイルカウォッチングの準備をする倉庫は液状化で使えない状態に。船にも被害が出ていて、一時は再開をあきらめたと言います。しかし…。 海とオルゴール・坂下さとみさん 「『必ず来ますから。絶対来ますから、やめないでください』って…そういう暖かい励ましの言葉の一つ一つを携帯で見ていたら、本当に涙がボロボロ出てきて」 メールやSNSなどで届く県内外からの励ましの言葉が力に。今後の見通しはたっていませんが、能登島に観光客が戻ってくる日まで、坂下さんはこの場所でカフェを続けると話します。 海とオルゴール・坂下さとみさん 「どんなことがあろうと、とにかくここの灯りをつけて、暖を絶やさずに温かくしていつでも人を迎えようねと」 能登島復興の象徴へ。坂下さんは心を決めています。
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