無言館共同館主に内田也哉子さん 「戦争知らないけれど、伝えたい」
戦争の犠牲になった若い画学生らの作品を集めた長野県上田市の美術館「無言館」(窪島誠一郎館主)は14日、文筆家の内田也哉子さんが共同館主に就任したと発表した。戦争を知らない世代に、作品の魅力やメッセージを継ぐ役割を期待する。 【写真】無言館の共同館主に就任した内田也哉子さん(右)と窪島誠一郎さん=2024年6月14日、立命館東京キャンパス、上地一姫撮影 就任は1日付。内田さんの母で俳優の故・樹木希林さんが窪島さんと親交があり、内田さんも、新成人が戦没画学生の絵の前で決意を新たにする同館のイベント「成人式」で若者に手紙を書くなど交流を続けてきた。 14日に都内で開かれた記者発表会で、内田さんは「親族から戦争体験を聞いたことはなく、戦争を知らない。けれど、今なお戦争の絶えない世界を生きる一人として歴史や現状から学び、稀有(けう)な美術館の存在を伝えられたら」と抱負を語った。
朝日新聞社