古いけど新しい…これぞレトロモダン! 昔懐かし嫁入り行列が復活 南九州市川辺・勝目麓
鹿児島県南九州市川辺の勝目麓を23日、昔ながらの嫁入り行列が練り歩いた。旧街道沿いに点在する昭和の洋館を活用したイベント「和(なごみ)レトロ・モダン」の企画の一つ。新郎新婦は新型コロナ下に式を挙げられなかったカップルで、来場者らの祝福を受けた。 【写真】式を終え記念撮影に納まるカツメの嫁入り行列=23日、南九州市川辺町中山田
地元の宝を再発見する催しとして「カツメの嫁入り行列」を組み入れた。主役は南さつま市加世田の中村友祐さん(38)、育美さん(40)夫妻。育美さんは勝目出身で、会場となった旧椎原医院と同じ医療法人でケアワーカーとして働く。職場結婚の二人は5年前に婚姻届を出した。 神主と巫女(みこ)役の子どもたちに先導された行列は雨の中、勝目地区公民館から同医院横の椎原氏邸まで約200メートルを静々と進行。紋付きはかま姿の親族ら、古式ゆかしい一行に沿道から盛んな拍手が贈られた。 黒引き振り袖と角隠しの伝統的な花嫁姿の育美さんは「地元なので少し恥ずかしいが、祝っていただき感謝している」。友祐さんは「やっぱりきれい。両親に晴れ姿を見せてあげられてよかった」と話した。 着付けを担った地元の文化美容室先代店主、有水サチ子さん(86)は「かつては年に百人ぐらいは着付けていたが、最近はあまりない。久しぶりにきれいな花嫁さんができた」と目を細めた。
南日本新聞 | 鹿児島
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