【韓国ドラマ】見始めたら止まらない!二転三転のヒューマン・サスペンスドラマ
日本における韓流ブームの立役者で韓流エンタメのスペシャリストである田代親世さんが、韓国ドラマの魅力をさまざまな角度からご紹介! 今回は、韓国ドラマの数多き悪役の中でも、その存在感がより一層、物語を盛り立てている作品をセレクト。 【韓国ドラマの名作】悪役が光るドラマ3選
歴代最強⁉ 強権をふるう危険な御曹司 『リメンバー~記憶の彼方へ~』
『リメンバー~記憶の彼方へ~』は、父の冤罪を晴らすため、史上最年少弁護士となる青年の戦いを描いたヒューマン・サスペンスドラマです。 幼いころ母親と兄を事故で亡くし、父一人子一人でつつましく暮らしていた高校生。ところがある日、父親が殺人犯に仕立て上げられてしまいます。事件の背後には財閥の御曹司が絡んでいて、その権力のせいで、頼れると思った大人たちに次々に裏切られ世間の汚さを知った少年は、見たもの聞いたものをすべて記憶できるという特殊能力を生かして、自分が弁護士となって父親を救う孤独な戦いを始めるのでした。
俳優ユ・スンホが、やさしい少年からクールな弁護士青年となって、寂しげな眼差し、愁いのある表情、涼しげなたたずまいを伴って、悔しさを秘めながら父のために闘う男を演じていく姿がなんとも魅力的です。 またパク・ミニョンが、そんな彼に協力し、心の支えとなっていくしっかり者の女検事を演じていますが、そんな彼らの前に立ちはだかるのが、ナムグン・ミン演じる、歴代最強ともいえるキレキレの危険な御曹司です。父である財閥会長の前ではおどおどしているのに、強権力のもと、黒を強引に白にしてしまったり、気に入らないやつをとことん落としたりとやり口が恐ろしい。とにかく、もうサイコパスチックな目にゾッとさせられます。 ナムグン・ミンは、今でこそ主人公俳優ですが、その前はクセの強い役が多かったのです。が、このドラマでは、そこからさらに振り切った演技を見せて強烈な印象を残しています。 このドラマを見ると、韓国の財閥権力ってすごすぎる~と言いたくなる社会の不条理や人間関係の複雑な変化が描かれていきます。悪人たちを追い詰めていく過程の二転三転が非常に面白い法廷サスペンスになっています。 ■アジアPremium、ひかりTV、FOD、Lemino、みるアジアで配信中 TEXT BY CHIKAYO TASHIRO 田代親世 韓流ナビゲーター 韓流解説、韓流イベント司会の第一人者。公式サイト「田代親世の韓国エンタメナビゲート」やYoutube「ちかちゃんねる☆韓流本舗」「韓ドラ・マスター親世と尚子の感想語り」などで韓流情報を発信しているほか、会員制のコミュニティ【韓流ライフナビ】を主宰。ツアーやイベントを企画・開催している。