【早出し】アグリツアーの参加者、天童の園地でサクランボ収穫
旅行と農作業を組み合わせた「アグリツアー」の参加者が13日、天童市の「たきぐちファーム」(滝口征司社長)でサクランボの収穫作業などを行った。県とJA全農山形、旅行大手JTBが連携した労働力確保事業の一環で、人手不足に悩む園地を支援する。 アグリツアーは3泊4日の短期から7泊8日の長期まで各コースに分かれ、現時点で17人が申し込んでいる。参加者には対価として賃金が支払われる仕組みで、午前勤務(午前5~10時)は時給1250円、終日勤務(午前8時半~午後5時)は同千円。 同ファームでは7泊8日のコースに参加した60、80代の男女4人が10~15日の日程で農作業に従事している。13日は真っ赤に色付いた主力品種「佐藤錦」の収穫作業を行い、一つずつ丁寧に摘み取っていた。愛媛県から参加した主婦高橋幸さん(61)は「旅行をしながら、これまでとは違うことをできるのは楽しい」と笑顔を見せていた。 「佐藤錦」の収穫はピークを迎えており、連日の暑さもあって、実が傷まないうちに急ピッチで作業が進められている。滝口社長は「人手不足が深刻なので、働き手を確保できるのはありがたい」と話していた。
県と全農山形、JTBは昨年、連携協定を締結した。全農山形が生産者のニーズを取りまとめ、JTBは首都圏などから希望者を募る。県はプロジェクトの推進や全体の調整役を担っている。