Aロッドさんが大谷翔平を讃える「1人だけど3人分を兼ねている」都内でトークショーに登場
メジャーリーグ通算696本塁打、MVP3度のアレックス・ロドリゲス氏(49)が16日、ドジャース大谷翔平投手(30)について語った。 【写真】“大谷さんだぞ”真美子夫人がニコッ 貴重2ショット 元阪神の糸井嘉男さん、「神スイング」のタレント稲村亜美さんと都内でトークショーに登場。史上初めて50本塁打&50盗塁を達成した大谷を「1人だけど3人分を兼ねている。投手としてロジャー・クレメンス、打者としてバリー・ボンズ、走者としてリッキー・ヘンダーソンの組み合わせだ」と話した。 クレメンスは通算354勝投手。ボンズは史上最多の762本塁打。ヘンダーソンは通算最多1406盗塁のレジェンドだ。 大谷とはワールドシリーズ終了直後、グラウンドでのテレビ中継でインタビューを行った。40本塁打&40盗塁の「40-40」経験者として、メジャーリーグ史上初めて「50-50」を達成したことについては「信じられない。パワーがある選手なのに、スピードもある。2つのコンビネーションは本当に珍しい。あれだけ盗塁するとけがをしやすい。調子がよくないとできない。あと10試合あれば60-60もできた。集中力が本当にすごい」と話した。 自らの現役時代と現在の野球も比較した。「大谷がやったことは、昔自分がやったことよりすごい。試合のやり方が変わった。こういう状況でできたのはすごい。今の試合はチェスのようで、相手がこうしたら、こちらがこうする、というようになっている」。高度なデータ戦が展開されている中での成績を高評価した。 普段はアナリストとして、テレビで大谷の試合をチェックしている。「大谷がやっていることは、ベーブ・ルースしか比べられない。ユニコーンだ。見たことがない。言葉で説明できない。大谷を見ると、試合が大学生対中学生に見える。試合の中で一番背が高くて、一番強くヒットできる」と話した。 大谷について初めて知ったのは、大谷がメジャーリーグに移籍してからだった。「あれだけの選手とは思わなかった。エンゼルスの時も知っていたが、ドジャースに移籍して、認知度が変わった」。ド軍移籍で、知名度が全米クラスになったとした。 ロドリゲスさんは、アメリカンフットボール、バスケットボールの選手でもあった。「若いうちから野球だけになると、燃え尽きることが心配だ。いろいろなスポーツをすると、シーズンごとに使う筋肉が違う。リカバリーに当てられる」。幼少期には野球だけでなく、さまざまなスポーツに触れることをすすめた。 糸井氏には、幼少期のスポーツの経験を聞いた。糸井氏は「意見は同じです。僕もバスケット、スイミングもしていた。野球以外の方が(熱心に)していたぐらい。フィジカル面が最終的に野球に生かされたと思う」と賛同した。 ワールドシリーズでは、ヤンキースは第5戦で中堅手ジャッジの失策が響いて敗れた。ヤ軍の先輩としてアドバイスがあるかと問われると「かわいそう。大谷と同じぐらいの素晴らしい選手。2年連続で結果を残した。マイケル・ジョーダンだって壁にぶつかった。このつらい経験を乗り越えて、さらに強くなると思う」と話した。 前日に東京に到着し、飲食を堪能したという。来日は96年、04年以来3度目。ワールドシリーズが日本の午前中に生中継されたと知り「朝7時ごろからテレビで生放送で見られるのは、日本でどれくらい大谷、山本がすごい人気なのか分かった」と話した。 ヤンキースは09年以来のワールドシリーズ出場だった。ヤ軍の選手として出場していたAロッド氏は「どれぐらい自分を犠牲にできるかだった。自分のベストを出さないとダメだと思った」と振り返った。 ロドリゲス氏はマリナーズ、レンジャーズ、ヤンキースで活躍し「Aロッド」の愛称で知られる右の強打者。98年には42本塁打、46盗塁で史上3人目の「40-40」を達成している。MVP3回、首位打者1回、本塁打王5回、打点王2回、シルバースラッガー賞10回、ゴールドグラブ賞2回。メジャー通算3115安打、696本塁打、2086打点、打率2割9分5厘と米大リーグの球史に残る活躍を見せた。 日本人選手では、マリナーズ時代には佐々木主浩投手、レンジャーズ時代は伊良部秀輝投手、ヤンキース時代にはイチロー外野手、松井秀喜外野手、黒田博樹投手、五十嵐亮太投手、田中将大投手、井川慶投手らとチームメートだった。 現在は4つの仕事をしている。第1は父。2人の娘がいる。第2は投資家で、1000億円以上の不動産投資をしている。第3はテレビアナリスト。第4はミネソタのバスケットボールチームのオーナーだとした。