おわら、心ゆくまで 富山・八尾で2日未明に町流し
2日目を迎えた富山市八尾町の伝統行事「おわら風の盆」は2日、おわらを受け継ぐ11町が町流しや輪踊りを繰り広げ、観光客が優美な踊りや演奏に酔いしれた。未明の町流しは幻想的で、演じ手が心ゆくまで楽しんだ。行事運営委員会によると、約2万人が来町した。 観光客が少なくなった2日未明。坂の町が静けさを取り戻し、水路のせせらぎと鈴虫の鳴き声に包まれた。上新町では午前2時ごろから町流しが行われた。編みがさを外した女性の踊り手がゆったりと舞い、三味線や胡弓(こきゅう)の音色と、味わい深い唄が響き渡った。 この日の日中は断続的に雨が降ったが、夕方にはやみ各町の踊り手や地方(じかた)衆が町に繰り出した。全国から訪れた観光客が、秋を感じさせる風が吹き抜ける坂の町を巡り、哀愁を帯びたおわらを堪能した。 最終日の3日は午後7~11時に町流しが行われる。