元千葉ロッテの評論家の里崎智也氏は、「僕は公表してもしなくても一緒だと思うんです。公表した後に裏をかいて指名を変えるのなら戦略的に効果はありますけどね（笑）。僕ならそういう手も使いますが、してもしなくても一緒なら、隠す必要もない、という判断なのかもしれませんね」という見方をしている。 　1位指名公表の効果は、ドラフト戦略というよりも、むしろ、その球団のぶれない強化方針をファンや世間にアピールするというイメージアップにつながっているのかもしれない。 　 　ただ今回は、事前公表の段階で奥川、森下、石川は、それぞれ1球団だけのため、ここを狙っていた球団との駆け引きはあるのかもしれない。 　石川に関しては、楽天がどう出るか。森下に関しては、明治大とのつながりの強い横浜DeNAに加えて、大分商時代から、坂井前オーナーの直接指令で、ずっとマークしていた阪神が、どう動くかなど、公表球団が出たことの影響は生まれるのかもしれない。 「1位で重複指名しながら結果を出せず去っていく選手も少なくありません。結局、ドラフトの成否の結果が出るのは5年後、10年後なんですよ」とは里崎氏のドラフト論。運命のドラフトはまもなく。