埼玉新人戦決勝は2-2のドロー 武南と西武台で優勝を分け合う
令和5年度埼玉新人戦(新人選手権大会)最終日は2月18日、埼玉スタジアム第2グラウンドで武南と西武台による決勝が行われ、2-2からの延長戦でも決着がつかず、大会規定により両校優勝となった。武南は2大会連続11度目、西武台は7大会ぶり7度目の頂点。2校が優勝を分け合ったのは11大会ぶり9度目で、武南は過去に4度、西武台は1度経験している。 【フォトギャラリー】西武台 vs 武南 武南と西武台が決勝で顔を合わせるのは、2006年以来18年ぶり2度目。この時は西武台が3-2で勝っている。 武南は準決勝から先発メンバーを4人変え、西武台は攻撃の中軸であるFW遠藤秀悟(2年)が警告累積で出場停止となったほかは、10人が同じ顔触れだった。 西武台は4-4-2の陣形から鈴木洸晴、竹内奏海(ともに2年)の強力2トップをターゲットにし、外からスピード豊かに仕掛けた。 前半25分、竹内のシュートはGKに好捕され、27分から3度続いた右CKの2本目では竹内が惜しいヘディングシュートを放って相手守備陣を慌てさせた。竹内は29分にも右MF泉谷俊(2年)の右クロスに合わせたが、これも左ポストをたたいて先制点とはいかなかった。 4-2-3-1の武南は、大熊來瑠や畑乙樹(ともに2年)の両MFがドリブルと短いパスを織り交ぜてテンポ良く攻めた。 前半32分、ドリブルで切れ込んだ大熊の最終パスはクリアされたが、畑がこぼれ球を拾って狙い澄ましたシュートを放ったが、わずかにバーを通過。39分には大熊の強シュートがDFに弾かれ、アディショナルタイムにもボランチ川崎悠斗(2年)の縦パスを受けた1トップの河西琥(2年)が、決定的な一打をお見舞いしたが、DFにクリアされた。 0-0で折り返した前半はほぼ互角の内容。得点チャンスも同じくらいだった。 後半の立ち上がりは西武台がペースを握り、鈴木洸は5分に竹内の縦パスから、9分にはMF太田和希(1年)の右クロスからいずれも決定的なシュートを放ったが、精度を欠いてノーゴール。 その直後だ。武南は9分、畑のパスを預かった川崎がくさびのパスを打ち込むと、河西が飛び出したGKと交錯しながら右足で蹴り込み先制点を奪った。 ところが西武台はこの1分後、泉谷が左から送った鋭い弾道のパスが武南DFに当たり、オウンゴールですかさず同点。さらに19分、左SB久保涼輔(2年)の左クロスを武南のGKが捕球し損ね、ボランチ宇野大稀(2年)がこぼれ球に素早く反応して勝ち越し点を決めた。 このまま逃げ切りを図りたかった西武台だが、リードされても戦法を変えずボールを握りながら根気よく攻める武南の反攻に屈してしまう。