今年の“新戦力”中田翔と大野雄大 この2人に岡林勇希の活躍に期待【デーブ大久保 さあ、話しましょう!】
キャンプ真っ最中、宮崎キャンプを取材、そして先週は沖縄に1日弾丸取材を敢行しました。DeNAと中日のキャンプを1日で取材。DeNAでは三浦大輔監督がわざわざ私のYouTubeのインタビューに応えてくれました。球場近くの海辺のきれいなところまで案内してもらって撮影しました。 【選手データ】大野雄大 プロフィール・通算成績 その足で、中日のキャンプ地へ。昨年は最下位のチームでしたが、巨人としては本当にやりにくい相手だったですね。15勝9敗1分けでしたが、それ以上の接戦だった。そのチームに新たな選手が入り、状況的には素晴らしい形で2024年シーズンを迎えようとしています。 「デーブさん、このサングラスいいでしょ! どこを見ているか分かりませんよね」と話しかけてきたのが、今季、二軍監督から一軍ヘッドコーチになった片岡篤史でした。サングラスがなくても怖い表情の男です。サングラスを掛けるだけで、さらに怖さが増す? ことで選手たちにも気合は入るでしょう。 監督もヘッドコーチも厳しい、あるいはどちらも優しい、こうなるとチームのバランスは悪くなります。でも、片岡ヘッドがいることで、いい緊張感がチーム内に生まれるのは間違いないでしょう。 そして、巨人から移籍した中田翔も必ず活躍してくれると信じています。翔のキャンプでの動きなどを見ていると、巨人というチームで窮屈な思いをしていたんだろうな、と感じました。日本ハムや中日のような、少しやんちゃな選手でも受け入れてくれるようなチームの雰囲気が、本当は翔には合っているのだと思いましたね。 彼が中日の主軸に入れば、すごく強い打線が出来上がると思います。何より、今年から『1』の背番号を背負う岡林勇希が一番にいることは非常に大きいです。デーブ的には阪神の近本光司にも引けを取らない一番打者です。まだまだ若いですから、近本以上の一番打者になる可能性は高いですし、キャンプを見ていても『1』の風格が出てきているなあ、と感じました。 そして、昨年チームの戦力にならなかった大野雄大が、今年の中日の大きな“新戦力”です。「去年は君がいなかったから、中日に勝ち越しをさせていただきました」と言ったら「いやいや、とんでもないですよ」と笑顔で応えてくれました。そんな表情、体調が悪かったり、何か不安がるようだと絶対に出ないものでした。 多分ですが、かなりここまでの状態は順調なのだろうと思いますね。彼の契約更改での言動は「チームのために」。実際に行動ができる男ですし、エースの自覚はものすごいです。その大野が今年帰ってくるのです。どれだけの貯金をつくってくれるのか、楽しみですね。 一番打者が充実し、主軸が決まりつつある。そこにエースが完全復帰と明るい材料ばかりです。個人的にはAクラスもあるかな、と思います。それくらい昨年とは違います。
週刊ベースボール