2月にデビュー30周年、5月にはベストアルバムリリースも…歌手・門倉有希さん5年4か月の闘病の末死去
ヒット曲「ノラ」で知られる歌手の門倉有希(かどくら・ゆき、本名・金田充恵=かねだ・みつえ)さんが6日午前5時30分、乳がんのため、入院先の病院で亡くなった。50歳だった。7日に公式サイトで発表された。 今年2月にデビュー30周年を迎え、5月22日に歌手生活30周年記念のベストアルバムをリリースしたばかり。所属事務所は「デビュー30周年の年にもう一度、ステージに立つため、治療に専念してきました」とコメント。再びステージから歌声を届けることを夢見てきたが、5年4か月に及ぶ闘病生活の末、力尽きた。 所属事務所などによると、門倉さんは2018年夏ごろに胸部に異常を感じ、市販の薬などを服用しながら仕事を行ってきたが、19年2月に貧血で倒れ、検査で乳がんが判明し、入院した。主に放射線治療を行い、同年6月にコンサート復帰。その後は週に1度、抗がん剤治療を続けたが、体調不良のため、22年12月の「金沢明子&門倉有希xmas ジョイントランチショー」をもって音楽活動を休止。その後は入退院を繰り返していた。 乳がんの発覚後は、長年交際していた男性で、現在の所属事務所の代表取締役と結婚。二人三脚で闘病生活に立ち向かってきた。 門倉さんは福島県出身。祖父が歌好きだったこともあり、幼少期は実家の酒店の地下倉庫で歌って過ごした。初めて歌ったのは3歳の時、西田佐知子さんの「アカシアの雨がやむとき」だったという。 94年に「鴎…カモメ」でデビュー。独特のハスキーボイスで人気を集め、96年に「女の漁歌」でNHK新人歌謡コンテストのグランプリを受賞。NHK紅白歌合戦に初出場した。98年にリリースした「ノラ」は、売り上げ80万枚のヒットを記録した。 ◇葬儀日程 ▼通夜 12日午後6時。 ▼葬儀・告別式 13日午前10時半。いずれも東京都大田区東海1の3の1 臨海斎場で。 ▼喪主 夫・大(まさる)さん。 ◆門倉 有希(かどくら・ゆき)1973年12月1日、福島・須賀川市出身。17歳の時、レコード会社のオーディションを受けたことがきっかけでプロへの道を開く。94年シングル「鴎…カモメ」でデビュー。2022年シングル「幸せの分かれ道」、アルバム「ベスト&カラオケ」を同時発売。猫好きで小動物看護士、小動物介護士、ドッグシッターの資格を取得。
報知新聞社