決勝トーナメント

サッカーU23日本代表がパリ・オリンピック出場権獲得まであと1勝となった。 4月25日にドーハで行われたU23アジアカップ準々決勝でカタールを延長4-2で退けて4強に進出した。29日の準決勝でイラクかベトナムと対戦し、勝てば3位以内確定でパリ行きが決まる。 【動画】U-23日本代表に招集された唯一の大学生・内野航太郎！大学No.1ストライカーが出国前の試合でもゴール 日本が8大会連続12回目のオリンピック出場へ、あと1勝に迫った。 日本は、前半終盤に退場者を出して守備を固めたカタールに苦戦。90分で決着がつかずに入った延長前半、ここまで得点できずにいたFW細谷真大選手（柏）が勝ち越しゴールを決めて、日本を勝利に導いた。 2-2で迎えた延長前半11分、中盤でパス受けたMF藤田譲瑠チマ選手（シントトロイデン）が縦へフィード。パスを受けたFW荒木遼太郎選手（F東京）が細谷選手へ通すと、細谷選手は相手DFの間の狭いスペースに入って右足を振り、ゴールネットを揺らした。 細谷選手は「（荒木選手が）うまく出してくれたので、あとは落ち着いて流し込むだけだった」と振り返った。 日本はこの試合、22日の韓国戦から先発メンバー10人を入れ替えて臨み、開始2分で先制。DF関根大輝選手（柏）の右サイドでの縦パスを起点に、MF山田楓喜選手が（東京V）が相手DFのパスをカット。中央に切り込んで左足で決めた。 山田選手は「積極的にシュートを打って行こうと、ずっと自分の中で決めていた。それがハマった」と喜んだ。 1992年大会以来のオリンピック出場を目指すカタールも、前半25分にFWアーメド・アルラウィ選手がMFアブドゥラ・アルヤジディ選手の右クロスにヘディングで合わせて同点とした。だが、前半40分に退場者を出して数的不利になる。 MF松木玖生選手（F東京）が相手最終ライン裏へ送ったクロスに細谷選手が走り込むと、前に出たGKユセフ・アブドゥラ選手がキャッチ。だがジャンプした時に右足で細谷選手の腹部を蹴り、VARでの確認でレッドカードとなった。 一人少なくなったカタールだったがホームの観客の声援を受けて、後半開始4分のFKにMFジャッセム・ガベル選手が頭で合わせて2-1のリードを奪った。会場を大きな歓声が包み、アウェイ感が漂う雰囲気の中、藤田選手は「飲み込まれそうになった」と振り返ったが、「チャンスはある。焦れずに行こう」とチームで声を掛け合い、冷静さをキープしたという。 日本はボール支配で圧倒してゴールに迫り、後半22分に木村選手が右CKをヘディングで捉えて同点に追いついた。 その後も、後半から出場のFW藤尾翔太選手（町田）らがシュートで再三、相手ゴールを脅かした。だが、フィニッシュの精度を欠いて枠を捉えられず、試合は延長に突入する。 試合が動いたのは延長前半11分。中盤でパスを受けた藤田選手の縦フィードを、後半交代出場の荒木選手（F東京）が受けて細谷選手へ送ると、背番号19のFWが冷静に相手DFの間を抜けてゴールネットを揺らした。 均衡を破った日本は延長後半にもCKの流れから加点。相手DFのクリアを捉えてMF川崎颯太選手がシュート。相手GKが弾いたところをFW内野航太郎選手（筑波大学）が右足で流し込んだ。延長後半から出場した2選手による追加点だった。