阪神・佐藤輝の特打で見えた「進化」、センター返し意識で打ち分け…自己最少本塁打から巻き返しへ一歩
高知・安芸で行われている阪神の秋季キャンプは5日、第1クールを終えた。クール最終日のランチ特打に登場した佐藤輝の打球から、進化の方向性が見えた。
約50スイングで柵越えは9本。半分以上を中堅から左翼方向に放り込んだ。引っ張りのイメージが強いスラッガーだが、基本的には「コースなりに打ちたい」という思いがある。今キャンプで意識するのはセンター返し。ステップを小さく無駄を省き、芯で捉える確率も高まっている。ただ、本人は「まだ練習だけなので、これから」と冷静だ。
打撃練習は「1球ごとにやりきってほしい」という新任の小谷野打撃チーフコーチらの方針で、時間ではなく球数で区切って行うように変わった。佐藤輝も「考えながら振れるので、僕は好き」と受け止める。4年目で自己最少の16本塁打に終わった今季からの巻き返しへ、じっくり歩みを進めている。(細田一歩)