27歳になっても「年収240万円」ですが、やはり平均より少ないでしょうか? 学生時代の同期は結婚したり、家を建てたりしていて比べてしまいます…
働いていると自分の収入が他人と比べて多いか少ないか、気になるのも当然といえるでしょう。では27歳で年収240万円の場合、平均と比較して多いのか少ないのか、どちらなのでしょうか。本記事では、20代の平均年収について紹介します。自分の年収が気になる人は参考にしてみてください。
20代の平均年収はどれくらい?
近年、日本でも成果主義を導入する企業が増加傾向にあるものの、入社した会社の勤続年数が長くなれば給料が高くなる年功序列・終身雇用制度がまだ多くの企業で続いているのが現状です。そのため、入社してからの勤続年数が短い20代の平均年収は低い傾向にあり、これから年収が増えていくものと予想されます。平均年収については図表1を参考にしてみてください。 図表1
国税庁 民間給与実態統計調査を基に作成 パート・アルバイトも含まれるため、20代前半は学生なども入っていることから、平均年収が少なくなる傾向があります。27歳は20代後半に該当するので年収240万円の場合、平均年収よりも少ないといえるでしょう。 また、男性は年代別に平均が大きく変動する傾向がある一方、女性は年代別の平均を見ても横ばいです。なお、2017年から2022年の全年代の平均年収は430~460万円前後で推移しています。 ■勤めている業種でも平均年収は大きく変わる 年齢別の平均年収を見ると全体平均では458万円になりますが、勤めている業種でも平均給与は大きく変わります。平均年収が最も高い業種は「電気・ガス・熱供給・水道業」の747万円、最も低い業種は「宿泊業・飲食サービス業」の268万円となっており、勤めている業種によっては27歳で年収240万円でも平均に近いケースもあります。
そもそも平均年収はそこまで気にする必要はない?
働いていると、どうしても自分自身の年収や平均年収が気になりますが、平均年収はそこまで気にする必要はないといえます。 例えば、「年収1億円の人が1人」と「年収0万円の人が19人」いたと仮定すれば、20人の平均年収は500万円です。このように高収入の人がいると平均年収は一気に高くなるため、実情とは差の感じられる平均値となることもあります。 それを踏まえて給与階級別給与所得者数の構成比を確認すると、全年代の平均年収が458万円でも、年収300万円以下の割合は34.9%なので、3人に1人は年収300万円以下であることがわかります。 また、20代は入社してからの勤続年数が短いのに加えて、まだ役職についていない割合が高いと考えられ平均年収も低くなるといえます。企業によっては若い間は給料が低くても、勤続年数を重ねて役職に就くと一気に給料が高くなるケースも少なくありません。 ■年収を増やすためにできることは? 少しでも年収を増やしたいと考えている場合、勤めている会社での仕事以外に働く方法も挙げられます。普段の仕事で年収を増やしたいなら、残業時間を多くする、他の方法で増やすなら転職や副業などです。一般的な方法としては仕事で結果を残しての昇進ですが、即効性はないので中長期的な視点で取り組まなければいけません。
まとめ
27歳で年収240万円は、20代前・後半のどちらの平均よりも少なめとなっているのが現状です。 しかし高年収の人物がいると平均年収は一気に高くなります。全年代の平均年収は458万円ですが、構成比を見てみると年収300万円以下の割合は34.9%です。あまり平均年収は気にしないのが重要であり、どうしても今すぐに収入をアップさせたいと考えるなら転職や副業も視野に入れましょう。 出典 国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部