KAT-TUN中丸雄一、初の漫画『山田君のざわめく時間』への本気 漫画家としてのシビアな姿勢を探る
超多忙の中、それでも溢れるように描き続ける
芸能人として華々しい活躍を遂げる中丸雄一を感じながらも、山田君とその仲間たちが現実のすぐばにあるように感じられるフィクションの世界を作り上げる。それは、どこか現実と夢のような時間をファンと共有するアイドル業を続けてきたバランス感覚の為せる技かもしれない。 加えて、驚かされるのがそのバイタリティだ。『山田君のざわめく時間』の担当編集を務めた『月刊アフタヌーン』の助宗佑美氏が答えたインタビューでは、中丸から大量のネーム提出があったことが語られている。 KAT-TUNとしての活動に加えて、ソロで出演するバラエティ番組。さらには最近では嵐の二宮和也らと手掛けるYouTubeチャンネル『よにのちゃんねる』の出演に編集にとフル稼働。さらに、今月に入って個人チャンネル『中丸銀河チャンネル』も立ち上げたばかりだ。加えて、プライベートでは結婚も発表し、『家事ヤロウ!!!』(テレビ朝日系)の1月23日オンエア回では「台所に立つようになった」「いよいよ本当に家事をちゃんとやらなきゃ」とも語っていた。 そんな多忙なスケジュールのどこに漫画を執筆する時間があるのだろうか。しかも、大量のネームを送るほど精力的に。あとがきを読むと、どうやら早朝に執筆時間を取っているそうだが、そのみなぎる創作意欲そのものにこそ読者としてはざわつかずにはいられない。『山田君のざわめく時間』を通してだからこそ語られるクスッとさせられるエピソードたち。その続刊を楽しみにしつつ、今後も止まることのない中丸雄一のクリエイティブに大いに期待をしている。
佐藤結衣