県産チューリップ球根を皇室へ献上 砺波で箱詰め、組合長「富山県は元気と伝えたい」
富山県砺波市は7日、同市大門の県花卉(かき)球根農業協同組合で、皇室に献上する県産チューリップ球根の箱詰め式を行った。6品種4500個を、天皇、皇后両陛下や宮家に贈る。石田智久組合長(58)は近年にないほどの不作だったことに触れつつ「皇族の方々に楽しんでいただき、富山県は元気だということを伝えられたらいい」と話した。 球根の献上は、旧砺波市施行の1954年から毎年行われ、今年で71回目。5月下旬に行われた県チューリップほ場品評会で最高賞の農林水産大臣賞に選ばれた高島宗雄さん(魚津市)の「黄小町」など、上位入賞した農家5人と1事業所の球根を献上する。 7日は、砺波市職員2人がネットに入った球根を慎重に箱に詰めた。23日に夏野修市長と石田組合長が宮内庁に持参する。式に先立ち、球根収穫感謝祭の神事が執り行われ、夏野市長ら6人が今年の収穫を祝い、来年の豊作を祈願した。 献上する品種は、今月11~14日に砺波市のチューリップ四季彩館で開かれる「となみチューリップ球根まつり」(北日本新聞社後援)などで販売される。
同組合によると、2024年産の球根は不作のため、昨年より約300万個少ない875万個を出荷する。石田組合長は「不作の中で生産者が一生懸命作り、献上できるほどの品物ができた」と強調した。