【パリ五輪出場を目指すU23日本代表、韓国に敗れて露呈した課題(1)】GKを含め先発メンバー7人入れ替えの表裏……藤田譲瑠チマ「この敗戦でバラバラにならないように」
9分と表示されたアディショナルタイム。2つのチームにとって捉え方の異なるこの長くも短い時間を制したのは韓国だった。試合終了のホイッスルが響き渡ると、赤いユニフォームを着た選手は次々とピッチに倒れこむ。喜ぶ余裕もないほどの疲労感が、体を支配していた。 ■【動画】佐藤恵允が決められず……後半アディショナルタイムに迎えたU23サッカー日本代表の決定機場面!■ パリ五輪最終予選を兼ねたU―23アジアカップ。グループステージ第3戦で日本代表が対戦したのは韓国代表。ここまでの勝点・得点・失点のいずれもが同じということで、順位決定のために引き分けという結果を用意されない試合となった。仮に時間内に勝敗がつかなければ、PK戦を用いてでも白黒をはっきりとさせる。すでにグループステージの突破を決めていながらも勝敗を争わなければいけないという、特異なレギュレーションの中で、両チームは戦った。 そんな試合に大岩剛監督が送り込んだメンバーは、第2戦の先発メンバーから7人が入れ替わった。GKもここまで2戦を守っていた小久保玲央ブライアンから、野澤大志ブランドンに変更。とはいえ、決勝トーナメントでのPK戦を見据えればこれは順当なものと言えた。勝敗が天国と地獄のように大きな意味を持つ今後の戦いにおいて、少しでも情報を残したくないからだ。 さらに、ここまで出場機会のなかった田中聡を先発メンバーに入れ、現役大学生の内野航太郎を1トップとして最前線に置いた。ついに復帰が叶った半田陸も右SBに入った。大胆なほどの選手の入れ替えを指揮官は選択した。
■「ここまで3試合全員で戦ってきました」
こうした大会では短いスパンで強度の高い試合が連続するため、どこかでターンオーバーをしなければ勝ち上がることが難しいというのは定石となっている。そのため、グループステージで早めに突破を決めて、選手の大幅な入れ替えをすることが大前提になっている。 大岩監督もその流れに沿ったと言えるが、この年代の難しさもピッチ上で表れた。攻守において必ずしも連動できなかったからだ。開始3分で平河悠が左サイドをえぐって決定機を作り出したものの、前半45分間において攻撃面で連動できた場面は少なった。 第2戦を休んだ高井幸大が最終ラインで奮闘したことで無失点で過ごすことには成功したが、攻撃面での課題は残った。召集のたびにチーム事情によってメンバー構成が変わる事情もあって、イメージの共有は必ずしもできているわけではない。7人の入れ替えは、それを露呈させたものとなった。特に、内野航太郎が前線でボールを呼び込もうとしながらもうまく行かない姿は何度も見られた。 大岩剛監督は試合後、「ここまで3試合全員で戦ってきました」と話すように、GK山田大樹以外の22人は全員が先発メンバーとして今大会の試合に挑んでいる。個々人としてのコンディションを保つためのメリットはあった。しかし、アジアでライバルとなる国を相手に勝利をつかみ取るほどの力は出せなかった。
■「この敗戦でバラバラにならないように」
とはいえ、この敗戦はパリ五輪の出場権に何も影響はしない。次戦の対戦相手がインドネシアか、あるいはカタールになるかという違いだけであり、韓国に勝っても負けても、決勝トーナメントで勝利を2つ積み上げなければ意味がないのだ。 だからこそ、藤田譲瑠チマが「この敗戦でバラバラにならないように、自分中心にまとめあげて良い方向に向かえたら」と力強く言い切ったように、この敗戦を決勝トーナメントで生かすしかない。 (後編へ続く)
サッカー批評編集部
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