飛んだ!10分後落胆…小型人工衛星搭載の高校生「悔しいが貴重な体験」
宇宙関連の新興企業「スペースワン」(東京)の小型ロケット「カイロス」2号機の18日の打ち上げは、失敗に終わった。 和歌山県内に設けられた公式見学場は、発射直後はロケットファンらの歓声に包まれたが、10分ほどで失敗が伝わり、一転して落胆が広がった。 【動画】カイロス2号機、打ち上げ失敗…爆発した初号機に続き2回連続
初号機の打ち上げの時から毎回、駆けつけているという大阪府羽曳野市の農家の男性(50)は「ロケットの難しさを実感した。生で見ると、地響きのような音がすごかった。残念だが、本州で見られるのがいい。次の打ち上げも見に来たい」と話した。
2号機には、小型人工衛星5基が搭載されていた。広尾学園(東京)の高校生らが製作した「ISHIKI」もその一つだった。
東京の新興企業「ラグラポ」の支援を受け、昨年11月から長期休暇を返上するなどして企画。衛星には地上から光の観測を試みるためのLEDライトや、サンタクロース形の人形を載せていた。
生徒6人はこの日、和歌山県串本町に駆けつけ、発射の様子を見守った。リーダーで3年の生徒(18)は小学生の時に宇宙に興味を持ち、将来、宇宙業界で働くため、米国の大学への進学を目指している。「高校の間にこんな体験ができるとは思わなかった。色々な苦労が報われず、悔しいが、自分たちの将来にとって今回はとても貴重な経験になった」と語った。