プロレス引退から結婚、出産、美ボディ大会優勝…新天地で返り咲いた愛川ゆず季の現在地
かつてグラビアアイドルとして青年誌の表紙を飾るなど、持ち前の美貌を武器に人気を博してきた愛川ゆず季さん。後編では、多くのプロレスファンから批判を受けながらも、2年連続で大賞に選ばれたグラレスラー時代や、2022年の「ベスト・ボディ・ジャパン」でグランプリを獲得した現在の活動について迫った。 【写真7点】新天地で返り咲いた愛川ゆず季、現在の姿
身体を張らないと、自分には見せ場がない
グラビアアイドルとして活躍していた愛川ゆず季さんは、27歳だった2010年、女子プロレスへの参戦を発表する。けれども、プロレスファンからの反応は想像以上に厳しいものだったという。 ──愛川さんの女子プロレス参戦に対して、どのような声があがったのでしょうか? 当時は、多くのプロレスファンから猛反発を受けました。しかも、売れているアイドルじゃなくて、“崖っぷちアイドル”がリングに上がるということで、「ふざけるな」というアンチの声がひどかったです。でも、逆にそれが力になったというか、そうした声を覆してやろうという気持ちになりました。 ──デビュー前の練習は、どんな流れで進めましたか? 首の怪我が一番危ないので、首まわりのトレーニングと、受け身の練習から始まりました。最初は、リングのロープに飛びかかるだけで全身がアザだらけで。しかも、両足の甲を骨折するなど、本当に過酷な練習をしていました。 でも、無理してでも身体を張らないと、自分には見せ場がないと思っていました。芸能界でデビューした時も、演技には“技術”というものがあることを知らず、一所懸命にがんばるだけで。プロレスもなにもわからないまま、全力で打ち込んでいった感じです。 ──2010年10月31日、デビュー戦で高橋奈苗(現・高橋奈七永)選手を迎えた感想はいかがでしたか? 試合前は、私に向けたヤジが飛んでいました。けれども、“カーン!”というゴングの音で試合が始まって。結果的には負けてしまったんですが、試合後の会場は「ゆずポン、すごいな」という雰囲気に全体が包まれていました。 それで、試合で人の心を動かすことができるプロレスって素晴らしいと、私もプロレスの魅力に取り憑かれて。ここで生きていこうと決めました。