生活の“質”で工夫を…大学教授が開発したダンボール製『インスタントハウス』被災地で安心できる空間生む
ヒラダン営業部の担当者: 「連絡が来たのは1月5日、仕事始めの日ですね。1日でも早くというご意向をいただいていましたので。われわれもニュースなどを見て心を痛めながらも、何をしていいか分からない状況の中で、こうやって具体的に携わらせていただけることに関してありがたく思っております」 年明けから作られたパーツは110棟分で、12日にも石川県に運ばれるということです。 北川教授は石川県入りしていて、避難所の輪島中学校に白いテント、屋外用のインスタントハウスを設置していました。
校庭にはまだ、地震の痛々しい爪痕が残っていました。 北川啓介教授: 「電気は来ていたんですけれども、寝るか食べるかくらいしかやることがなくて。未来に希望を持って生活していくという気持ちが持てないような状態になっていますね」 食べ物や生活用品は届いているものの、見通しがつかない避難生活の中で、人々の心は疲弊しているといいます。
そんな中、インスタントハウスは安心できる空間になりました。 北川啓介教授: 「屋内用のインスタントハウスの壁に『おうちができた』とお子さんが言葉を書いていたんですよ。絵とともに、インスタントハウスの形を描いて。小さなお子さんがいるお母さまから、ちょっとした授乳室ができたということで『本当にほっとできる』というお話をしてくださって、嬉しかったですね」
状況が刻一刻と変わる中、北川教授はこれからもニーズに合わせた支援を続けていくといいます。
北川啓介教授: 「これから復旧の段階から復興の段階にちょっとずつ移っていきますので、私もこの街と一緒になって作っていくようなご支援ができれば、すごく嬉しいなと思っています」