<青の祓魔師 島根啓明結社篇>葛藤を抱える雪男と出雲に心配の声…燐たち男子メンバーの女子制服姿が「笑ったわ」と話題沸騰の第2話
悪魔の血を引く少年・奥村燐(CV:岡本信彦)が、父親である魔神(サタン)を倒すために最強の“祓魔師(エクソシスト)”を目指す『青の祓魔師』のTVアニメ第3シーズン『島根啓明結社篇』(毎週土曜夜24:30-25:00ほか、TOKYO MXほか/U-NEXT・Hulu・dアニメストア・アニメ放題ほかで配信)。悪魔とのド派手なバトルが見どころのダークファンタジーながら、家族や友達との絆、葛藤や成長、青春コメディまで、少年漫画の醍醐味がギュッと詰まった大人気シリーズだ。1月13日に放送された第2話は、学園内に出現する”トイレの繭子さん”を女子2人で退治する「秘密の在り処」。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】詠唱と召喚儀式の達人であるライトニング(右)が、圧倒的な強さを披露! ■疲れた雪男から”パパみ”が炸裂! 正十字騎士團の上級会議に召集され、「不浄王」復活の首謀者である藤堂三郎太(CV:諏訪部順一)についての聴取を受ける雪男(CV:福山潤)。幹部たちの態度から「何かが起きている」と訝しむ雪男は、先の藤堂との戦いの際に起きた左目の異変の件もあり、悩みは増える一方。家に帰った雪男が、寝起きの燐と他愛のない会話をしながら上着を脱ぎ、ネクタイを緩めながら「世の中それどころじゃないけどな」と心の中で呟くシーンは、とても高校生とは思えない”パパみ”を感じてしまう。 その後、杜山しえみ(CV:花澤香菜)の家でしえみに勉強を教える雪男は、懐かしさからふと過去を振り返る。育ての父である藤本獅郎(CV:平田広明)に「なぜ自分たちを育てているのか」と聞いたり、メフィスト・フェレス(CV:神谷浩史)に本当の狙いを問いただしたこともあったが、そのどちらの疑念も晴れることはなかった。さらには、先日の上級会議に呼ばれた理由を「自分を監視するため」と推測する雪男は、自分や燐の置かれた状況によりいっそう頭を悩ませてしまうが、しえみに屈託のない笑顔を向けられて、思わず「和む」と癒されるのだった。 雪男の回想シーンでは、とくに音楽の魅力が際立っていた。この3分弱に及ぶ回想シーンでは、最初から最後までピアノのソロが当てられているのだが、父との思い出の回想には優しく郷愁感に溢れたメロディが流れ、 メフィストとの対話シーンに入ると突然激しく不穏な転調を見せる。ひとつながりの音楽ながら、シーンに応じて展開していく様子は映画のフィルムスコアリングのようで、TVアニメにしては珍しい演出だと言える。楽曲自体のクオリティが高いのはもちろん、雪男の乱れた心情を音楽でうまく表現しており、とても贅沢で印象的なシーンとなっている。 ■男性陣の姿に、メンタル凹み中の出雲も爆笑! 「祓魔塾」の塾生メンバーに再び「特別課外授業」が言い渡される。ターゲットは学園の女子寮に出るという「女子トイレの繭子さん」で、その正体は悪魔「悪霊(イビルゴースト)」。女性の前にしか現れないという特性があるため、今回はしえみと神木出雲(CV:喜多村英梨)のふたりを主体に戦うことに。出雲とコンビを組むことに嬉しそうなしえみと、反発心を抱く出雲。こうして悪霊祓魔の課外授業が始まった。出雲はかつて「不浄王」との戦いでしえみに助けられた過去があり、今回の課外授業でその借りを返そうと躍起になるのだが、結果的には逆にしえみに助けられてしまう。悪霊を目の前にして、なかなか言うことを聞いてくれない出雲の使い魔である白狐“御饌津(ミケ)・保食(ウケ)”に対して、しえみは自分の使い魔である緑男(グリーンマン)にうるちともちの稲を出してもらい、それを奉納。しえみ自身の愛らしさも相まって絆された使い魔たちは、「霊(たまゆら)の祓い」を発動して悪霊の祓魔に成功する。笑顔で「ありがとう」と伝えてくるしえみに複雑な感情を抱く出雲だったが、そこへ女子制服姿の燐たちが登場したことで、思わず大笑いしてしまうのだった。 悪霊とのバトルでは出雲のしえみへに対する対抗心や焦りが露わとなり、その精神の乱れが使い魔にも影響を及ぼしてしまう結果となった。出雲がなぜしえみを嫌い遠ざけようとしているのかはハッキリとは分からないが、このふたりの関係性は本シリーズを通じてのトピックスなだけに、注意を払いつつ、今後の展開を見守りたい。 場所は移り、ロシア某所。正十字騎士團のアーサー・A・エンジェル(CV:小野大輔)は、ライトニングことルーイン・ライト(CV:関智一)や霧隠シュラ(CV:佐藤利奈)らとともにとある実験施設を訪れていた。そこで人工的に造られた虚無界の門(ゲヘナゲート)を発見した一行は、メフィストの能力でこの施設に結界を施す。ライトニングはこれを「啓明結社イルミナティ」の仕業だと断定するのだった。第1話で新登場となったライトニングが今回も活躍。「詠唱と召喚儀式の達人」ということだが、軽々と悪魔を吹き飛ばしているようにも見える。すぐ隣で大剣を振り回すアーサーにも引けを取らない動きで、こちらもかなりの実力者であることが伺える。 さて今回は、雪男の葛藤や出雲の焦りなど、おなじみのキャラクターの不穏な一面がクローズアップされたお話だったが、同時にしえみの天使の笑顔や男性陣の女子制服姿など、それらを打ち消すくらいにインパクトの強い描写も仕込まれており、見応えたっぷりな内容だった。SNSでは「心の殺し方ハンパねぇ雪ちゃんと小悪魔しえみな回だったな」、「みんなの女装、笑ったわ」、「出雲は未熟さが目立つ印象なので、成長していく姿を見られるといいな」などの声が挙がっていた。次回の第3話「正十字学園祭」は1月20日(土)放送予定。期待して待とう。