小林製薬、特別損失38億円計上 紅こうじ問題、追加損失も
小林製薬は10日、紅こうじサプリメントとの関連が疑われる健康被害を巡り、製品回収などの費用として2024年1~3月期連結決算で38億円の特別損失を計上したと発表した。摂取者の入院数は現在も増えており、損失はさらに膨らむ可能性がある。今後の業績への影響は見極めが困難として、24年12月期の連結業績予想は取り下げた。 特損の38億円には、サプリや企業向けの紅こうじ原料回収費用のほか、サプリ摂取と症状に関連があると疑われる顧客に対する医療費の実費支払い分も含む。24年1~3月期決算は、売上高は前期比9.0%増の364億円、純利益は特損が響いて72.9%減の9億円だった。 2月に発表した24年12月期の当初業績予想は、売上高を前期比7.0%増の1856億円、純利益は0.8%増の205億円を見込んでいた。 小林製薬は健康被害を1月に把握したが、公表まで約2カ月かかった対応の是非などを調査するため、外部の有識者や社外取締役による検証を進めている。