公明・石井代表が落選 2009年の太田氏以来、自民裏金が波及
公明党の石井啓一代表が埼玉14区で敗れ、落選した。現職閣僚では小里泰弘農相と牧原秀樹法相がいずれも小選挙区で敗れ、比例復活できずに落選した。 【候補者たちの明と暗 2024衆院選】 公明の代表落選は、旧民主党政権が誕生した2009年衆院選で太田昭宏氏が落選して以来15年ぶり。自民党の裏金問題が連立政権を組む公明にも大きな打撃となった形だ。 石井氏は比例北関東からの転出で、初の小選挙区での戦いだった。政治改革を訴え、国民民主党の前職、鈴木義弘氏と接戦を繰り広げたが逆風をはね返せなかった。 公明は候補を擁立した11小選挙区で、いずれも比例代表との重複立候補をしておらず、比例復活はない。石井氏は15年間代表を務めた山口那津男氏の後を引き継ぎ、9月に代表に就任した。 小里農相は鹿児島3区で立憲民主党前職の野間健氏に、牧原法相は埼玉5区で立憲元代表の枝野幸男氏にそれぞれ敗れた。伊藤忠彦復興相(愛知8区)も小選挙区で敗北したが比例復活した。 複数の現職閣僚が小選挙区で敗北したのは民主党政権が下野した12年衆院選以来。自民の現職閣僚が落選するのは、00年衆院選の玉沢徳一郎農相と深谷隆司通商産業相(現経済産業相)以来となる。【野間口陽】