左翼とリベラリズムでは国を守れない 衆院東京15区補選、新しい「保守主義」を体現する戦い 聴衆の心つかむ飯山氏の弁舌
【ニュースの核心】 衆院東京15区補選で、日本保守党から立候補している新人のイスラム思想研究者、飯山陽(あかり)氏が健闘している。勝敗の行方にかかわらず、彼女は日本の保守勢力にとって、新たな「希望の灯」になるだろう。 【写真】「小池百合子都知事との戦いを望んでいる」15区補選への挑戦に意欲を燃やす百田代表と飯山氏 日本保守党は、ベストセラー作家の百田尚樹氏と、ジャーナリストの有本香氏が中心になってつくった政治集団だ。そこに、名古屋市長で地域政党、減税日本を率いる河村たかし氏が合流した。 既成政党と違って、彼らにはカネも組織も地盤もない。マスコミには泡まつ候補扱いされ、情勢調査でもトップを走る立憲民主党の新人で元区議の酒井菜摘氏をはじめ、他候補に大きく引き離されていた。 ところが、選挙戦が進むにつれて、ネット上では彼女の名前が連日、トレンド入りし、街頭演説は事前の告知なしでも、多くの人が足を止め、演説に聞き入るようになった。猛烈な勢いで追い上げているようだ。 その理由は、なにか。 夕刊フジは彼女の演説を「魂の辻立ち」と評したが、まさに建前を排して、本音で斬り込む弁舌が聴衆の心をつかんでいるのは間違いない。 ときに激しい言葉も使う。だが、それは扇動ではなく、問題を根本から考え抜いた末の「論理と常識」に基づいている。だから説得力がある。 言葉だけではない。 彼女はイスラム思想研究者として、イスラエルをテロ攻撃したイスラム過激派、ハマスや、黒幕のイランを擁護している同業者すべてを敵に回して戦ってきた。口を開けば、ロシアや中国に「国際ルールを守れ」と叫ぶことしか知らない国際政治学者たちも鋭く批判してきた。 ロシアや中国、イラン、北朝鮮が他国を侵略したり、軍事力による威嚇を繰り返すなか、彼女は「国を守るには、まず自分自身が強く、豊かにならなければならない」と訴えている。その通りだ。 自分が強くなければ、いくら「ルールを守れ」などと叫んでも、無法者が跋扈(ばっこ)するのを止められない。これこそが、「戦争の時代」に突入した世界が求めている「新しい保守主義」の原点である。 日本のイスラム専門家の大半は「弱者の味方」のふりをした左翼であり、多くの国際政治学者は空念仏の理想を唱えているだけだ。こんな左翼とリベラリズムでは、とても日本の国と国民を守れない。