阪神・村上頌樹、無援…完投負け「魔の火曜」にチームは5連敗
(日本生命セ・パ交流戦、オリックス4-0阪神、1回戦、オリックス1勝、11日、京セラ)昨季日本シリーズでも争った〝関西ダービー〟初戦に敗れ、阪神は火曜日5連敗。村上頌樹投手(25)は打線の援護に恵まれず4失点で完投負けを喫した。 【写真】「しんどいわ」ベンチでパインアメを食べる阪神・岡田彰布監督 最後まで一人で投げ抜くこと104球。猛牛打線に立ち向かって粘りも見せた村上だったが、結果は無念の、そして無援の完投負けだった。 「リズムを崩したとかそういうのはない。ただ打たれただけ。それだけです」 梅野とバッテリーを組んでボールの高低を効果的に使い、四回までは二塁を踏ませず1安打投球。オリックス・曽谷と投手戦を演じた。しかし、紅林の安打で初めて先頭に出塁された五回は2死三塁とピンチを背負い、頓宮に初球の浮いたカットボールを右中間に運ばれて先制点を献上。六回1死一、三塁では警戒していた4番・西川に右前タイムリーを打たれて2イニング連続の失点を喫し、八回には太田、西川に連続タイムリーを浴びて、さらに2失点。勝利の二文字は遠のいた。4連打を2度食らうなどして11被安打は自己ワースト。昨年6月6日の楽天戦(楽天モバイルパーク)以来の完投負けだった。 相手打線が早いカウントで勝負を仕掛けてきたこともあり、球数は七回を終えて84球。岡田監督は「最後、『代わるか?』って聞いたけど、『最後までいきます』って言いよったから」と、八回の続投は右腕の志願もあったことを明かした。登板前に村上が「勝てていないので…」と気にしていた火曜日はこれで5月7日から5連敗。曜日別で最低だった勝率も・250に低下した。指揮官も火曜日に勝てないことに「そら、しんどいわ」と漏らす、断ち切れぬ〝ブラックチューズデー〟の呪い。ただ、カード頭で好投手とのマッチアップが続く曜日であっても、村上は決して言い訳はせず、先発投手としての責任と向き合った。 「勝たなかったら意味がないので。点を取られていなかったら負けていなかったわけなので、自分が打たれて負けただけ。それだけです」 悔しさを押し殺すように話して球場を後にしたが、逃げない。次の火曜日をその右腕で明るくするために、自らと向き合っていく。(須藤佳裕)