ヒンドゥー教の聖なる行事「クンブメラ」世界中から信者がインドに大集結
世界最大の宗教祭典といわれる「クンブメラ」は、ヒンドゥー教徒にとって最も聖なる行事。様々な教祖たちやサドゥーと呼ばれる修行者をはじめ、世界中から信者が集まる。人々は聖なる川で沐浴し、サドゥーや教祖たちから教えを乞う。 ヒンドゥー語でクンブは「水瓶」メラは「祭典」のことだ。神話によれば、神々が悪鬼たちと不老不死の水の入った壺を奪い合い戦った際、インドの4か所にその雫がこぼれ落ちた。これを由来にしたクンブメラは、アラハバード、ハリドワール、ナシクそしてウジャインの4都市をまわりながら3年おきに開かれる。
ヒンドゥー教徒であれば一生に一度は訪れたいこの行事、6週間に及ぶその期間中、訪れる人の数は最大1億人。インドの人口はおよそ13億だから、単純に考えても13人に1人、日本でいえば、なんと国民のほぼ8割が参加することになる。クンブメラは、まさに大国インドのスケールを象徴するような大イベントなのだ。 2013年2月/2010年1月撮影 (写真・文:高橋邦典) ※この記事はフォトジャーナル<世界最大の宗教祭典クンブメラ>- 高橋邦典 第49回」の一部を抜粋したものです。