阿部巨人、不吉な仙台3タテ…貧打、継投失敗で球団ワースト「13連敗」重なる悪夢 最下位ヤクルトと3ゲーム差、借金生活に転落
巨人は13日の楽天戦(楽天モバイル)に0―3と零封負けを喫し、2カード連続の3タテを食らい2年ぶりの6連敗。4月8日以来となる借金「1」を背負った。仙台での同一カード3連敗は、球団ワーストの13連敗を喫した2017年以来。このときは5、6、7敗目を仙台で落としてから深みにはまった。鬼門のみちのくでの苦い記憶を断ち切り、早く態勢を立て直すきっかけがほしいところだ。 (片岡将) 【写真】巨人の守護神・バルドナード 球審の判定にブチ切れ ベンチ裏に轟音 楽天投手陣の前に巨人打線は、4回1死満塁の大チャンスを長野の遊ゴロ併殺打でつぶすなど3つの併殺打で拙攻を重ね、8回までゼロ行進。クリーンアップが楽天守護神の則本と対したが最後は5番に抜擢された岸田行倫捕手(27)が空振り三振に倒れてあえなくゲームセット。仙台の地で7年ぶりの同一カード3連敗となり、交流戦での勝ち越しもなくなったどころか、6連敗で4月8日以来2カ月ぶりの借金生活に転落した。 敗戦後の阿部慎之助監督(45)は「うまくいかないときはこんなものだよな。取れるアウトを取れなかったり。そしたら勝てない」と危機感もあらわ。この日から1軍に昇格した萩尾匡也外野手(23)と増田陸内野手(23)を即スタメン起用。萩尾は2安打にファインプレーを見せるなど躍動し、指揮官を「明るい材料」と喜ばせたが、白星にはつながらなかった。 仙台での3連敗は2度目となったが、前回は高橋由伸監督時代の2017年交流戦1カード目での大コケだ。当時のエース菅野の乱調はともかく、打線が振るわずに喫した零封負けや、継投失敗など敗因は今回と重なる部分が多く、悪夢がよぎる。 当時を知る球団関係者は「止められるときに止めておかないとズルズル行っちゃう。今回なら初戦が全て。後の祭りだけど」と11日に食らった悪夢の逆転サヨナラ負けを悔いている。 6―2でリードの8回に西舘が浅村に2点本塁打を浴びて追い上げられると、9回は守護神バルドナードが球審の判定に平常心を失って押し出しを含む3四球。最後は小郷に右中間サヨナラ打を浴びた痛すぎる敗戦だ。 「あの時、バルドナードをすぐに代えていたら展開は違っていたんじゃないか。勝ちパターンの救援陣が疲れているのはみんな分かっていることだけど」と同関係者。杉内投手チーフコーチは「リリーフもだんだんと体が重くなってくる時期。ここは我慢です」と強調するが、特効薬は見当たらない。