日本化学産業が建設予定のパイロットプラント完成予想図

　日本化学産業（東京都）は２６日、電気自動車（ＥＶ）の使用済み２次電池のリサイクル実証に取り組むパイロットプラントを、福島県いわき市のいわき四倉中核工業団地に建設すると発表した。 　同社によると、今年度中にプラント建設に着手し、２０２６（令和８）年３月の完成を目指す。敷地面積は３ヘクタール。約３１億円を投資し、回収後の電池を粉砕してできる「ブラックマス」と呼ばれる金属が混じった粉体を年間約６０トン処理する能力を持たせる。 　日本化学産業は金属リサイクルに必要な分離・精製技術や電池材料の研究に取り組んでいる。ＥＶの使用済み２次電池に含まれるニッケルやコバルト、リチウムなどの金属を分離・精製すれば、再びＥＶ向け電池材料に戻すことが可能になるため、同社は「パイロットプラントでの技術開発を加速させる」としている。