「スイッチ後継機」の価格は? 詳細発表の時期は? 近年の動向と決算報告から予測
後継機の価格はどの程度になるのか?
任天堂の2024年3月期決算が、5月7日に公開されました。このタイミングに合わせ、代表取締役社長の古川俊太郎氏が、任天堂の企業広報・IR関連公式X(旧:Twitter)を通して、「(Nintendo)Switchの後継機種に関するアナウンスを今期中に行います」と発表し、スイッチユーザーから大きな関心が寄せられています。 【画像】パッケージ見ただけで激アツ! これが「Switchで遊べる名作レトロゲーム」です(7枚) 今回は、Nintendo Switch(以下、スイッチ)の後継機についての情報を予告したに留まり、詳細はまだ明かされていません。価格はどうなるのか、携帯性は継続するのか、スイッチユーザーならずとも気になる点はいくつもあります。 その答えが判明するのはまだ先の話ですが、任天堂の動向や決算の情報を手がかりに、スイッチ後継機を予測します。 ●後継機は、低価格路線を貫くのか? 購入を考えている人や子供に買い与える親としては、「後継機の価格」がいくらになるのか、気になるところでしょう。任天堂がこれまで発売した据え置き機の歴史を辿(たど)ると、最初期のファミコンは1万4800円、スーパーファミコン以降は2万5000円前後で安定し、Wiiの時代までこの価格帯を守りました。 またWii Uも、プレミアムセットだと3万0000円(税込3万1500円)でしたが、ベーシックなら2万5000円(税込2万6250円)と、これまでの路線を継承します。ユーザーに選択できる余地を提供しつつ、低価格路線を維持しました。 この2万5000円前後の路線は、残念ながらスイッチでは上回ってしまい、3万2978円(税込)での発売となります。また、後に「携帯モード」のみに絞った「Nintendo Switch Lite」が2万2980円(税込)で発売されたほか、有機ELモデルが3万7980円(税込)で登場しています。 スイッチにて本体価格が3万円を超えはしたものの、ライバル機の価格はさらに高まっており、時代的に見れば低価格路線は健在です。また近年の任天堂は、高性能をライバル機と争うような姿勢はこれまで見せていません。そうした経緯を踏まえると、後継機の価格も比較的、抑えられると見てよさそうです。 ただし、スイッチと同程度になるかは分かりません。半導体を含む各パーツの価格推移、長引く円安、求められる基本性能の向上など、全体的な情勢を鑑みても低価格に抑えるのは難しい状況にあります。 また、任天堂が公開した決算説明資料を見ると、従来のスイッチモデルの販売台数は、22年度の614万台から23年度の386万台と落ち込んでいます。一方、高価な有機ELモデルは922万台から932万台と微増しており、年間販売台数も従来モデルを大きく上回りました。 近年スイッチを買い求める層は、価格よりも性能を重視する傾向にあるようで、スイッチに対して「これだけの価格を出す価値がある」と考える土壌が広がったと考えることができます。この結果を鑑みれば、後継機の価格がスイッチを上回ったとしても、受け入れられる可能性は十分あるでしょう。 ユーザーが考える価値と後継機の性能が合致すれば、買い控えも抑えられます。そこで、求められる性能と有機ELモデルの人気ぶりを踏まえ、後継機の価格は4万円前後でも通用するのではと予想します。