禁漁期間のはずの「メスのズワイガニ」?がスーパーで激安販売 調べてみると…北海道で大量発生「オオズワイガニ」のメスだった 「処理しきれないくらい捕れている」
私たちが知っているズワイガニのメスではなく、「オオズワイガニ」というカニのメスではないかと話します。 その理由について… 鳥取県水産試験場 藤原大吾 研究員 「こちらが、鳥取県沖で捕れるズワイガニのメスですね。口の形状を見ていただくと、下の方が直線的で、これは口がM字型になっています。これはオオズワイガニのメスですね」 ポイントは口の形です。 親がにの口の形は「平」なんですが、スーパーで販売されていたカニの口の形は「M字型」です。 確かに形が異なることが分かります。 「オオズワイガニ」と言えば… 北海道立総合研究機構 栽培水産試験場 渡野邉雅道さん 「地元で刺し網という漁具でカレイとかを捕っているのですが、オオズワイガニがかかることで、カレイが捕れなくなってしまいます」 オオズワイガニは現在5種類確認されているズワイガニのうちの一種。 見た目こそズワイガニ(松葉がに)にそっくりですが、松葉がによりも甲羅が大きく脚が太いのが特徴で、実は全くの別物です。 去年、北海道の一部地域で大量発生し、網にからまったり切ったりして、北海道の漁業に深刻な被害をもたらしました。 しかも… 北海道立総合研究機構 栽培水産試験場 渡野邉雅道さん 「実際今捕れているものは、大きさが7センチ8センチで、どちらかというと小型のカニなもんですから、あまり商品価値がないんです」 オオズワイガニと言いながら、網にかかってしまうのはどれも小さいものばかり。 北海道は駆除目的で特別採捕許可を出しましたが、あまりに捕れすぎるため地元の直売所で1杯150円で販売。すると激安ガニとしてニュースにも取り上げられ、厄介者から人気者に変身しました。 そして今回、スーパーで販売されていた「親かに」は、このオオズワイガニのメス。 オオズワイガニは冬以外も捕っているため、山陰では「親がに」を捕っていない今の時期も、新鮮なカニが店頭に並んでいたというわけです。 去年の10月頃から北海道からカニを仕入れ、中国地方のスーパーに卸しているという業者に話を聞きました。