宇部市への移住者、過去最多1249人 昨年度、県内市町で1位【宇部】
昨年度の宇部市への移住者数は過去最多の1249人となった。県内の市町の中で最も多く、2位の山口市を300人以上も上回った。篠﨑圭二市長は22日の会見で、数値としては素直にうれしく受け止めるとした上で、コロナ禍が明けて地方が再び転出超過となっていることに危機感を示し「移住者の細かなニーズなどに対応できる取り組みが必要」と述べた。 この移住者数は、各市町の住民異動窓口でのアンケート調査などで把握できた転入者のうち、就学と転勤が理由の人を除いた数値。過去5年間では、2019年度の704人から増加傾向にあり、21年度は微減となったものの、20年度以降は1000人以上が市に転入している。 年代は20歳代が最も多い525人で、全体の42%を占める。次いで30歳代が248人(19・9%)、40歳代が102人(8・2%)と続く。 移住理由は「就職」が最も多く537人(43・0%)。中でも20歳代が343人を占める。20歳代以上ではどの世代でも「家族のそばで暮らしたい」という理由が1割を超え、全体で269人(21・5%)。親の介護などによるUターンもここに該当する。 市移住定住推進課によると、移住・定住を勧めている世代は30歳代以上で、お試し居住制度なども導入している。篠﨑市長は「コロナ禍で働き方が変わり、新しい暮らし方も見られる。市には山口宇部空港があり、東京との時間的距離も短いので、テレワーク、サテライトオフィスの誘致などで移住につなげていきたい」と話した。