2回1死満塁、オリックス・杉本に先制の中犠飛を浴びた西武・高橋（撮影・永田浩）

　◆オリックス4―1西武（23日、京セラドーム大阪） 　西武・髙橋光成投手（27）が2軍へ降格することが明らかになった。先発した髙橋は3回2失点で降板。5四死球の乱調ぶりで、開幕から白星なしの8連敗。試合後、渡辺久信監督代行と話し合い、無期限でのファーム調整で、復調を目指す方針を確認した。 ■苦しい投球に表情がゆがむ髙橋【動画】 　「ストライクが入らないというか、ちゃんとゾーンの中で勝負できなかったので、リズムも作れなかった。バッターと勝負できていないというか、ちょっとやっぱり、自分と闘っているというか、いろいろと（投球フォームなどの）メカニックが合っていないと思うんですけど、そこをすぐにアジャストしていかなきゃいけないな、というのは思いますね」 　髙橋が振り返ったように、制球が全く安定しなかった。全64球中、ボール球が、およそ45パーセントとなる29球。無失点に終わった1回も暴投を記録、2回には1死から3連続の四死球で満塁とされ、オリックス杉本裕太郎の中犠飛で先制点を許すと、続く3回も無死から2四球で1死一、三塁とされ紅林弘太郎に中犠飛と、いずれの回も無安打で失点した。 　渡辺監督代行も「ランナーの出し方も悪いし、簡単に犠牲フライを打たれてしまうというところも粘りがないし、あっさりしている」と厳しい指摘。昨季まで3年連続2ケタ勝利の右腕が、球団ワースト更新となる白星なしの開幕8連敗。そのもがく姿は実に皮肉な言い方になるが、低迷しているチームを〝象徴〟してしまっている。 　「結果的に1勝もできていないところで、当然焦りとかもあるんだろうけど、ここでちょっと一回、いろいろ…本人も考えるところはあるだろうし」と渡辺監督代行は期限を設けず、エースの完全復調を待つという、苦渋の方針も示した。 　この日の今季46敗目で、再びシーズン100敗ペースに〝逆戻り〟。ただでさえ苦しいチーム状況の中で、頼みのエースもいなくなった。「まだシーズンは終わっていない。（調子を）上げるだけだと思うんで、しっかりやっていきたい」と語る髙橋が気持ちを切らさず、気丈に〝先〟を見据えていることだけが救いだ。