「手越祐也」新加入で化学反応は起こるのか YOSHIKIプロデュースの「XY」がブレイクできない理由
定評の“バラエティー力”
そんなXYの話題性を上げるために起用されたのが手越というわけだ。「YOSHIKI SUPERSTAR PROJECT X SEASON2」で手越を抜擢した理由について、YOSHIKIは「尋常じゃない振り切りがありエンターテイナーとして華がある。そういう全部そろった人は世の中になかなかいない。すごい化学反応を起こすんじゃないか」と期待を込めた。 ソロライブの歌唱、ダンス、演出、音響などをすべて1人でこなしているという手越も「自分の経験を活かしXYのために、XYのファンのために、もっと大きく言うと芸能界のために何かをしたい。新しい夢っていう風を吹かせたい」と意欲満々だ。 ただ、気になるのは現メンバーに向けたYOSHIKIの発言。「世界で知名度を含めて実力を発揮していくのは殻を破ってみんながどこにたどり着きたいのか、どこまでの世界を見たいのか、それはみんなに多分かかっている」と説いたのだ。 日テレ関係者はこう首をひねる。 「“どこにたどり着けるのか”を綿密に計算し戦略を立てるのが、プロデューサーの務めだと思います。それなのに、『99.999%の方たちはそこにたどりつけない』と突き放したような言い方は気になりました。そもそも『世界で活躍できるスーパースターを日本で発掘する』と視聴者に約束したのはYOSHIKI自身です。 番組もYOSHIKIと手越ばかりが前面に出ていて、動揺する現メンバーの内心に迫る場面はほとんどありませんでした。手越は現在36歳で、19歳から28歳の現メンバーとはかなり年が離れています。実際、手越が加わるとバックダンサーではなくボーカルを担当するでしょうから、グループとしてバランスが崩れないか心配です」 先行き不安は払拭できないようだが、とはいえ手越の“バラエティー力”には定評がある。手越は13日に放送された日テレ系「世界の果てまでイッテQ!」に4年ぶりに出演。視聴率(関東地区、ビデオリサーチ調べ)は世帯13.5%、個人9.8%と同番組の今年最高記録となり同局幹部を大いに喜ばせた。 2020年にコロナ禍による緊急事態宣言下で外出を繰り返したことが問題視され、「BTSのように英語などをしっかり勉強して、TWICEのように多国籍のメンバー構成で世界進出を試みたら、今頃NEWSやジャニーズ事務所がアジアナンバーワンだった」との言及でも強い批判にさらされた手越だが、バラエティーでは“超歌うま爆イケ面白お兄さん”の異名を取るほどの才能を発揮している。 「手越の加入は現メンバーの存在を世の中に広く知らせる起爆剤になるかもしれません。最近はダンスや歌に定評があるアイドルグループが深夜にバラエティーの冠番組を持ったり、情報番組で食レポをしたりするなど露出が増えています。これはメンバーの個性や魅力を世間に認知させることでライブ公演の観客動員やCDの売り上げ増につなげたい事務所の方針が影響しているから。手越の役割は現メンバーをバックアップして、まずは日本での認知度を上げることにありそうです」(前出の音楽ライター) 手越加入でテコ入れとなるか――。 デイリー新潮編集部
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