パリ五輪・日本代表の会見に輪島塗タンブラー 「被災地忘れず」JOC設置
【パリ=定木克樹】パリ市内に設けられた日本代表の会見場では、登壇席に能登半島地震で被害を受けた輪島塗のタンブラーが置かれている。日本オリンピック委員会(JOC)が「被災地の思いを忘れずに大会に臨む」との思いを示すため、石川県と輪島漆器商工業協同組合の協力を得て、黒や金、赤などの種類を用意した。 29日は、スケートボード女子ストリートで金メダルを獲得した吉沢恋(ここ)、銀メダルの赤間凜音(りず)、フェンシング男子エペ個人で金メダルを取った加納虹輝(こうき)の3選手が登壇した。今大会初めてのメダリスト会見となった10代の吉沢、赤間両選手はタンブラーをじっくり手に取って見つめていた。 加納選手は北國新聞社の質問に対し「会場に入った時から光り輝いていた。持っていて軽いし使いやすいだろうなと思った」と絶賛。被災地に向けて「僕にできることはフェンシングで結果を残して勇気を与えること。自分たちも頑張ろうと思ってもらえたらうれしい」と話した。