これは教育的指導…「機動戦士ガンダム」ブライトが体罰を正当化したポーズが鮮やか
アニメ「機動戦士ガンダム」第9話では、ガンダムを知らない人でも“このセリフ知ってる!”という名セリフが生まれた。ブライト・ノア(CV:鈴置洋孝)はガンダムの出撃命令を出したが、アムロ・レイ(CV:古谷徹)はこれを拒否。ブライトは説得を試みるも、アムロの正論に言葉を失い、ついに手を出してしまった。その際の“あ、つい……”とビックリしたような表情と、それを隠すような不自然な体勢が印象的なシーンだ。 【映像】アムロを殴ったブライト1発目(11分49秒ごろ~) アムロはスペースコロニー・サイド7でのジオン公国軍の攻撃以来、地球到着までずっとガンダムで最前線に立ち続けてきた。常に緊張を強いられ、まともに眠ることもできず、疲労は限界に達していた。 一方、ホワイトベースは地球連邦軍からの援護が得られないままジオン軍勢力域を抜けなければならない状況にあった。ブライトは周辺の状況を確認するため、アムロにパトロールを命じたが、アムロは「パトロールしてわざわざこっちから仕掛けることなんてないでしょう」と命令を拒否した。 アムロに代わり、リュウ・ホセイとハヤト・コバヤシがパトロールに出ると、ジオン軍のガウ攻撃空母を発見。これを受け、ガンキャノンとガンタンクが出撃することになった。フラウ・ボゥ(CV:鵜飼るみ子)はアムロの説得を続けていたが、アムロは「もう怖いの嫌なんだよ」と耳を貸さなかった。 それでもアムロに頼らざるを得ないブライトはアムロに喝を入れようとしたが、「そんなにガンダムを動かしたいんなら、あなた自身がやればいいんですよ」とアムロの反論を受けてしまう。ブライトが「できればやっている」と返すと、アムロは「僕だってできるからやってるんじゃないんですよ」と言い放った。アムロの正論に言葉を失ったブライトは、思わずアムロを殴ってしまった。 殴った直後、ブライトは少し動揺した様子を見せたものの、顔を背け妙に鮮やかなポーズをとりながら「殴ってなぜ悪いか? 貴様はいい! そうしてわめいていれば気分も晴れるんだからな!」と開き直る。そして、続けざまに平手打ちを見舞うと、アムロの口からガンダム史に残る名セリフ「2度もぶった! 親父にもぶたれたことないのに!」が飛び出した。 今では教育目的であっても暴力は絶対にNGだが、ガンダム放送当時は“殴られて育つ”のが当たり前とされた時代でもあった。とはいえ「殴られもせずに一人前になった奴がどこにいるものか!」と言い放ったブライトには、皆「すげーこと言ってんな……」と思ったのではないだろうか。 アニメ「機動戦士ガンダム」は1979年4月から1980年1月まで放送されたサンライズ制作のロボットアニメで、富野由悠季監督が手掛けた作品。“リアルロボットアニメ”という新ジャンルを開拓し、以後のアニメに多大な影響を与えた。放送当時の視聴率は振るわなかったものの、再放送や劇場版の公開で人気が急上昇すると、「ガンプラ」ブームも生まれるなど空前のヒットに。現在に至るまで数多くのシリーズやスピンオフなどの派生作品が制作され、高い人気を誇る。 (C)創通・サンライズ
ABEMA TIMES編集部