純白ボディがまぶしい「ロータリーエンジン搭載のスポーツカー」実車展示! 市販化へ期待が高まるマツダ「アイコニックSP」の魅力とは
ロータリー搭載のスポーツカーはマツダの思いを結実したもの
マツダは2024年4月1日、2024年度の入社式を開催。会場には、ジャパンモビリティショー2023で世界初公開されたロータリーEV搭載のコンセプトカー「アイコニックSP(ICONIC SP)」も展示されました。 【画像】「えっ!…」これがマツダの新入社員を魅了した純白の「アイコニックSP」です!(65枚) 今回展示された仕様で注目したいのは、そのボディカラー。ジャパンモビリティショー2023で展示された真っ赤なボディカラーではなく、真っ白なボディカラーをまとっていたのです。
マツダの「アイコニックSP」は、時代が変わっても、その時代に適合したソリューションで「クルマっていいよね、楽しいよね」ということを提供し続けていくんだ、というマツダの熱い思いを、コンパクトスポーツカーというスタイルにまとめた美しいコンセプトカーです。 「アイコニックSP」に搭載されるパワートレインは、2ローター・ロータリーEVシステムを想定。高出力かつ低重心、さらに50:50の前後重量配分などにより、優れた運動性能を実現するといいます。 駆動力を生み出すバッテリーを再生可能エネルギー由来の電力で充電すれば、実質的にカーボンニュートラルでの走行が可能。さらに、水素など多彩な燃料を燃やせるロータリーエンジンの優れた拡張性を武器に、2ローター・ロータリーEVシステム自体もカーボンニュートラル燃料での発電を想定しています。 気になるパフォーマンスも優秀で、システム出力370ps、車両重量1450kg、パワーウエイトレシオ3.9kgを想定している「アイコニックSP」は、ポルシェ「911」相当のパフォーマンスを秘めているといいます。 一方、2ローター・ロータリーEVシステムという、コンパクトでレイアウトの自由度が高い心臓部により、走りのよさを予感させる美しい低重心フォルムを実現しているのも「アイコニックSP」の特徴。 ボディサイズは全長4180mm、全幅1850mm、全高1150mm、ホイールベース2590mmで、軽量かつコンパクトなロータリーエンジンをクルマの中央部に寄せて搭載することで、ボンネットフードが極端に低い斬新なルックスを実現しています。 また左右のドアには、特徴的な“シザーズドア”を採用。スーパーカーのような斬新なルックスは多くのクルマ好きを魅了しています。 さらに実用性の高さも注目で、ラゲッジスペースにはふたり分のキャリーバッグを積載できるだけの容量を確保。小旅行なども気軽に楽しめるといいます。 ●純白の「アイコニックSP」は“コンセプトカーのプロト”!? そんな期待度大の「アイコニックSP」ですが、マツダの2024年度入社式にて再び姿を現しました。 ただし今回展示されたのは、ジャパンモビリティショー2023で世界初公開された“ヴィオラ・レッド”に塗られた仕様ではなく、まばゆいホワイトの仕様です。 実は「アイコニックSP」、ジャパンモビリティショー2023の後、関東地方のとある大学で展示されたことがあるのですが、今回、マツダの2024年度入社式で披露されたのは、まさにそのときと同じ純白のボディ。同様に、フロント中央には黒いストライプが刻まれていました。 ちなみにホワイトの「アイコニックSP」は、ジャパンモビリティショー2023で展示された“ヴィオラ・レッド”の仕様とはミラーの形状が異なるほか、インテリアもつくり込まれていない状態にあります。 おそらく、デザインチームが初期の段階につくった1台なのでしょう。まさに「コンセプトカーのプロトタイプ」といった趣です。 * * * マツダは2024年2月1日、社内にロータリーエンジン開発グループを開設。カーボンニュートラル時代に向けての課題をブレークスルーすべく、エンジン方式の垣根を超えた広い技術視座と最先端の内燃機関技術を習得し、モデルベース開発の使い手としての鍛錬を経たロータリーエンジンの技術者たちが再結集しています。 カーボンニュートラル時代においても、人々をワクワクさせる夢のコンパクトスポーツカーを提案したいと考えるマツダ。なかでも、イベント等での露出が増えている「アイコニックSP」は、市販化に期待が持てそうな1台です。
VAGUE編集部