山小屋のトイレが完全凍結して使えない! 冬山を楽しむための事前の準備とは【おとなの山遊びVol.22】
冬山はきちんと対策することで楽しくなる
2023年末。秘密基地がある宮城県の山沿いは初雪も降り、夜間の気温が氷点下に迫るほどになってきました。昨年は異様に雪が少なく真冬もジムニーで入ることができましたが、通常ならば12月の下旬から3月の下旬までは徒歩でしか入れず、谷底ということも影響し最低気温は-15°に達することもあります。そこで大切なのが山小屋などの冬支度です。 【画像】冬の山を快適に過ごすために! やっておきたい対策を見る(10枚)
まずは虫対策からスタート
初めての冬は正直いうと舐めていた部分もあって、暖房は追い付かないしトイレは凍るしで大変だった。それらの反省から厳冬期を快適かつ安全に乗り切る術を身に付け、現在は冬こそベストシーズンといえるほど楽しく過ごしている。 まずは1年間ありがとうと感謝を込め、山小屋の荷物をすべて外に出して大掃除。本来なら寒さの厳しくない10月ごろにやっておきたいのだが、その時期はカメムシが大量発生でドアを開けることすら憚られる。活動が落ち着いたころを見計らって山小屋を空っぽにし、床や壁をクリーニングしたうえで燻煙式の殺虫剤を焚く。隙間に入り込んだカメムシや他の害虫を徹底的に駆除し、その間に外へ出した荷物に隠れているカメムシも取り除く。
ウッドデッキの対策も丁寧に
それが終わったらウッドデッキのメンテナンスだ。防腐剤を床だけでなく手すりや柱まで、裏側も手の届く範囲は可能な限り塗布する。まだ建てたばかりで眼に見えるような傷みはないものの、年1回のペースで塗っておけばだいぶ延命できるはず。なお、使っているのは無色透明で防腐に加え、防虫や防カビといった効果も期待できるらしい。 失敗から得た教訓としては、玉切りした木にカバーをかけること。開拓を始めたころに倒した木は無造作に放置したせいで、腐食まではいかずとも雪の水分をたっぷり吸ってしまい、カビや得体の知れないキノコの温床になってしまった。 そこで翌年からはブルーシートなどで覆い、大切な資源をムダにしないよう工夫している。さらに落ち葉や伐採した木の細かい枝葉も焼却。雪の下で冬を越した落ち葉は湿気をたっぷり吸い、なかなか乾燥しにくいこともこの数年で学んだ。