【民進党代表戦2016】玉木雄一郎氏 街頭演説(9月11日・豊島区)<全文>
民進党代表選(15日投開票)に立候補している蓮舫・代表代行(48)、前原誠司・元外相(54)、玉木雄一郎・国会対策副委員長(47)の3氏が東京・豊島区で11日、最後の街頭演説を行った。代表選は、15日の臨時党開会で投票によって新しい代表を決定する。 【動画】民進党代表選 立候補の3氏が都内で最後の街頭演説 公示直前に立候補した玉木氏は「民進党を根っこから変えていかなければならない。」、「国民のための政治を行う政党にするためには、全てをゼロからやり直す」と述べた。
民進党を根っこから変えていかなければならない
玉木:皆さん、こんにちは。玉木雄一郎です。今日、私そちらから歩いてきたら赤い旗がいっぱい見えたので、広島カープの優勝パレードが行われてるのかなと思って、よく見たら玉木雄一郎と書いてくれていて、とてもうれしかったです。でも東京の人、私のことを知ってる人。 複数:はい。 玉木:ぱらぱらしか手が上がりません。でも、これがいいんです、皆さん。私は当選3回、47歳です。四国の香川県の選出の衆議院議員。 今、お話をされた蓮舫さん、前原さん、それぞれ素晴らしい先輩です。私に一番最初に街頭演説のやり方を教えてくれたのが前原誠司さん。予算委員会での総理大臣の追及の仕方を初めて教えてくれたのが蓮舫さん。尊敬する2人の先輩と共に今、私がこうして野党第1党の民進党の代表選挙に出馬できていること、本当に光栄に思います。 しかし、そんな私が代表選挙に出馬を決めた理由はたった1つです。それは民進党を根っこから変えていかなければならない。そう思ったからです。国民の皆さんの信頼をもいう一度取り戻して、国民のための政治を行う政党にするためには全てをゼロからやり直し、皆さんのために働けるそんな政党として再び皆さんの前に立ち上がるしかないと思ったからです。 そのためには私のような者が変革の覚悟をがむしゃらになって訴えない限り、国民の皆さんに私たちの変わろうとするその本気を、信じてもらえることはできないと思ったからです。私たちは自民党に代わるもう1つの受け皿をしっかりとつくらなければなりません。 昨日、自民党の加藤紘一さんという政治家が亡くなりました。自民党の中で支え合うことや協調することを価値としたリベラルの大きな星が落ちました。私は自民党の中には温かい、包み込むようなリベラルの政治が、これで本当に死んでしまったと思います。 それなら私たち民進党が、多様性や支え合うことの大切さを一番の価値として掲げる、もう一度皆さんに信頼していただくしっかりとした受け皿を、今こそつくらなければなりません。特に蓮舫さんや前原さんからの話があったように、この日本社会を垂れ込めた雲のように包む不安の影や不安の雲を今こそ吹き飛ばさなければなりません。そのためには社会保障の抜本改革が不可欠なんです。 まず年金。15カ月で10兆円も皆さんの年金を吹き飛ばしておいて、しかも皆さんご存じですか。これから始まる秋の臨時国会には、なんと物価が上がったときでも年金を引き下げる法案が出ていることをご存じですか。こんなでたらめを許してはなりません。 もう1つ。わが国の最大の構造問題は人口が減っていること。少子高齢化が進んでいることです。この根本問題に日本の政治は長く正面から向き合うことを避けてきた。なぜなら教育、子育て、やったってすぐ成果が出ない。もっと言えば次の選挙に役立たない。そんなことを言って先送り、先送り、先送りを繰り返して日本は30年、40年の時間を過ごしてしまいました。 私は今回、子供国債という新しい予算を発行し、子供・子育て予算を倍増させ、どんな家庭に生まれても、どんな親の元に生まれても安心して子育てや教育ができる。そんな環境をつくるために日本の子育て、教育の環境をがらりと変える政策を行いたいと思う。 この政策を出したときにあるお母さんから1本のメールをいただきました。子育てに疲れてもう自暴自棄になっているときに、玉木さんの子供国債、教育・子育て予算を倍にするという話を聞いた。ダブルワーク、2つの仕事を昼と夜でこなし、手取りが14万円。働きづめで子供のことを見られない。ほかの家の子がもう寒くなって長袖、長ズボンになっているのに自分の子供は半袖、半ズボンで学校に行かせていた。そのことに気付いて着替えさせようと思ったら、体が大きくなって去年の服が着られない。制服が高くて買えない。お下がりをもらおうと思っても働きづめでママ友がいない。こんな問題に政治が応えなくて誰が応えるんですか。 私たちは、われわれ政治家はそんな人たちの思いに、光の当たらないところで一生懸命頑張ってる人たちの、そんな思いに応えるために私たちは変わります。そして民進党は新しく生まれ変わり、新しい日本の希望をつくります。その先頭に立つ覚悟で頑張りますので、玉木雄一郎、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。 (完)