打率3割8分に乗せた西武・秋山はイチローを超えることができるか?
掛布氏は「私は個人の目標としては、最多安打を狙ってほしい。これは割り算ではなく足し算だからネガティブな発想はなく、チームの勝利につながっていく。また最多安打を獲得するには、もうひとつ条件があって、チームが優勝争いすること。ひとつの打席も切れないというモチベーションにつながるし、四球も多少は増えていく傾向が生まれる。今後、多少のスランプはくるだろうが、彼は、フルシーズンプレーした経験のある選手だから、過去に3割を打ったか、打っていないかの実績は関係ない」という。 今季の秋山の覚醒の裏には、打撃フォームの改造成功がある。秋山自身も「1打席、1打席に向かう気持ちの面と打撃フォームの改善の効果が大きい」と言う。 昨季、打率.259と低迷し2軍落ちまで 味わった。「変えるなら今しかない」と、高い位置のグリップからバットを振り下ろすようにして点で捕える打法から、グリップを低くバットを寝かせて、体の近くでバットをレベルで振り、ボールを線で捕える打法に改造して、打率が急激にアップした。またメンタル面でも凡打した後の切り替えがうまくいくようになった。今季秋山がノーヒットに終わった試合はわずか9試合で、しかも2試合以上ヒットのなかった試合はひとつもない。今のところスランプは無縁だ。 好調。西武打線のリードオフマン、秋山の記録ロードにも注目である。