粘り強く説得、詐欺防ぐ 金沢西署、ファミマ安原店に感謝状
●「スマホ見せて」⇒「家に忘れた」⇒「持ってきて」 金沢西署は29日、架空料金請求名目の詐欺被害を防いだとして、ファミリーマート金沢安原店と同店従業員の中川理絵子さん(38)、塩塚ゆみさん(45)に感謝状を贈った。2人は44万円分の電子マネー購入を申し出た客の言動に違和感を覚え、詳細を尋ねた。スマホ画面を見せるよう頼むなど粘り強く事情を聴き、水際で被害を食い止めた。 署によると、7月19日午前11時40分ごろ、50代女性客が同店を訪れ、電子マネー購入を申し出た。女性は「ネット通販で利用する」と話したが、中川さんは様子がおかしいと感じて塩塚さんに相談。塩塚さんが購入品を具体的に尋ねたところ、女性は「スマホを家に忘れた」と説明した。 2人はここで諦めず、スマホを持ってくるよう求め、「戻るまで待っているから」と説得。画面を確認させてもらうと、アダルトサイトの架空料金請求だった。 塩塚さんは「お節介と思われるより、お客さまが被害に遭う方が嫌。踏み込んで声をかけたい」と話した。感謝状贈呈式には中川さん、戸田友規店長(44)も出席。同店が詐欺被害を防ぐのは2回目で「振り込め詐欺被害防止優良店」のプレートも贈られた。