「5歳娘との最後の思い出に」閉館した老舗ホテルに届いた手紙に涙…再開を目指す支配人の思いとは
ホテルの再開を目指して、熱川温泉の発展を
長きにわたりたくさんの人たちに愛されながらも、残念ながら閉館となってしまった熱川温泉ブルーオーシャン。 関野さんによると、閉館を決めた理由には、物価高騰による収益の悪化や、人件費の高騰などの事情が重なったことがあったといいます。 しかしながら、関野さんは現在、ホテルの再開を目指して活動を続けています。 “月”がとても綺麗であり、また太平洋側であることから“日の出スポット”としても人気がある――東伊豆をそんな素晴らしいところだと紹介する関野さん。 しかし、一方で「現状では熱川温泉にパワーがありません」と、課題も語ります。 ホテルを再開するためには、設備の交換や客室のリノベーションなど、かなりの額の再投資が必要になります。もちろん、熱川温泉の人気が高まり、ホテルに投資をしてくれる新たなオーナーが現れたりすれば、それは可能でしょう。しかし、今の状況ではまだ難しい、と関野さんは考えます。 「まずは、ここ熱川温泉を“行ってみたい場所”にすることが先決だと考えています」 関野さんはそのような思いから、街の再興を図る活動に乗り出しています。 熱川温泉では、地域活性の取り組みの一環として4月6日にイベントを計画。「熱川台湾提灯プロジェクト」として、800個の台湾提灯で街を彩ります。 また、関野さんは同イベントにて、伊豆の名産・金目鯛を使った“金目鯛ラーメン”の出店を計画。「ビジュアルも味も最高」という自信作です。 「観光地が盛り上がっていくためには“名物”、“名産”、“オンリーワン”を作り上げていくしかありません」(関野さん) 地域のホテルや飲食店が集まって、金目鯛ラーメンのコンテストを開催する。その取り組みがメディアに紹介され、熱川=金目鯛ラーメンという評判が広がれば、全国からラーメン好きが集まって街は活性化するでしょう。このように、名産という地域の強みを活かした宣伝にも、関野さんは意欲をみせています。 このように、熱川温泉が全国の人たちに注目してもらえるような取り組みを、関野さんは熱川温泉組合、青年会、商工課の人たちとも協力しながら行っています。 クラウドファンディングを通じた資金集めも検討しているとのことです。 ◇ ◇ 「ホテル業に長く携わると、いろいろな物語を見させていただけます」 Xの投稿で、関野さんはこのように語りました。 今回のご家族のエピソードをはじめ、熱川温泉ブルーオーシャンではたくさんの人たちによって、物語が紡がれてきました。 これからもたくさんの人々に感動してもらうため、関野さんは街の再興とホテルの再開を図るべく、活動を続けています。 (まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・竹中 友一(RinToris))
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