「手取り20万円」のおひとりさま女性、貯金が「300万円」から増やせず、将来が不安です。40歳からでも転職を考えるべきでしょうか…?
近年の日本では、男性・女性ともに未婚化・晩婚化が進んでおり、50歳時の未婚率は、男性で約28%、女性は約18%(2020年)となっています。 この社会の変化に伴い「おひとり様」という言葉も一般的になりました。独身者の中には「独身が性に合っている。一生独身でいよう」と思いながらも、将来の老後資金となると「やや心配……」と思っている人もいるかもしれません。 本記事では、独身女性いわゆる「おひとり様」女性の平均手取り額や貯蓄額はどれくらいなのか見ていきます。不安のない老後のために、今からできることを考えていきましょう。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
40歳代単身女性の平均年収は約400万円、貯蓄額は約350万円
40歳独身女性のAさんは、会社員として働いており、毎月の手取り額20万円、貯金額300万円です。Aさんの収入、貯蓄は平均から見てどうなのでしょうか。
40歳代の平均手取り額
総務省統計局が公表している全国家計構造調査(2019年)によれば、40歳代の単身女性の年収は約400万円です。図表1によると、40歳代をピークにそれ以降の年収は減少傾向にあるようです。 図表1 年齢階級別年間収入(単身世帯)
総務省統計局 2019年全国家計構造調査 所得に関する結果及び家計資産・負債に関する結果 年収400万円の場合、手取りは300~320万円程度といわれています。仮に手取りを300万円だとした場合、ひと月分の手取り額は約25万円となります。年収にはボーナスも含まれるため、通常の月の手取りはそれよりも少ないかもしれません。
40歳代の平均貯蓄額
同調査によれば、40歳代の単身女性の貯蓄額の平均は、図表2の金融資産残高から金融負債残高を差し引き、約350万円です。資産残高は60代まで増加している一方で、負債残高は減少傾向にあるため、貯蓄額は60歳代まで増加しています。 図表2 男女、年齢階級別金融資産残高及び金融負債残高(単身世帯)
総務省統計局 2019年全国家計構造調査 所得に関する結果及び家計資産・負債に関する結果 Aさんは手取り20万円で貯蓄額は300万円ということですので、40歳代の平均と比べるとどちらもやや少ないですが、ほぼ平均の範囲内といえます。Aさんの貯蓄を増やすためには、収入を大きく伸ばすよりも、まずは支出をおさえて貯蓄を増やすことを検討するべきでしょう。