天海大僧正の生涯たどる 福島県会津美里町観光協がシンポジウム
福島県会津美里町が生誕地とされ、徳川家康ら将軍に仕えた天海大僧正(てんかいだいそうじょう)の生涯をひもとくシンポジウムは16日、町じげんホールで開かれた。 町観光協会の天海大僧正顕彰事業委員会の主催で約200人が集まった。日光殿堂案内協同組合の春日武之理事長(堂者引き)が「知られざる天海様の生涯」を演題に基調講演した。天海が108歳まで生きたとされる通説の裏付けや、家康を神として祭った日光東照宮の造営など全国に現存する東照宮との関わりを説明した。 続くパネルディスカッションでは春日理事長、天海大僧正顕彰事業委員会の遠藤秀一委員長、町生涯学習課の林芽依さんがパネリストを務めた。 天海は「幕府の知恵袋」と称され、家康ら徳川3代の将軍の精神的支柱を担った。春日さんは約200年平和が続いた江戸時代について「天海が恒久平和の礎を築いた。DNAが今に生きている」と強調した。遠藤さんは天海の功績を全国に発信する拠点づくりの必要性など今後の展開を思い描いた。林さんは町内の子どもたちに天海を知ってもらう紙芝居の読み聞かせ事業を紹介した。