ソフトバンク伝説的エース「高級車でなく地下鉄通勤」の今…“四軍監督”斉藤和巳が明かす「レベルと環境…一軍との差」「8時間バス移動も」
高級車で颯爽と球場に乗りつけるのはスター選手のステータスのようなもの。2000年代初頭に2度の沢村賞に輝いた伝説のエース、斉藤和巳も例外ではなかった。 【画像】「30年前なのにツーブロ風…まるでモデル」高校ブレザー姿の斉藤和巳18歳。少しやんちゃそう(!?)な短髪&茶髪の20代、「斉藤和巳46歳が投げてる…」四軍監督の様子、あの“泣き崩れた”球史の名シーンまで一気に見る
地下鉄と新幹線で通勤…斉藤和巳の今
昨年、古巣ソフトバンクの一軍投手コーチに就任し10年ぶりにユニフォームを着た。そして、今季は四軍監督に配置転換となった。福岡市内に住む斉藤はファーム本拠地のある筑後市へ新幹線で通っているのだが、さらに話を聞いて驚いた。 「博多駅までは地下鉄通勤よ。車で行くより時間が読みやすいから。新幹線もだけど、定期券を買(こ)うたからね」 ファームは朝が早い。そのうえ朝イチの首脳陣ミーティングの前に軽くウエイトトレーニングを行うのを日課にしているため朝6時台には自宅を出る。「乗る時間はいつも同じやね」。ラッシュアワーより早い時間帯のため車内は空いているが、「いつも立ってる。その方が好きやから」と小さく笑った。192センチの長身は間違いなく目立つし、かつ福岡では顔が知れ渡っているはずなのだが「話しかけられたこと? 別にないな~」と今度は豪快に笑い飛ばした。
昨季は一軍コーチ…記者が見た「険しい表情」
球場で斉藤のこんな表情を見たのはいつぶりだろうか。 一軍投手コーチだった昨年は険しい表情ばかり。報道陣がたむろする球場通路では現役時代さながらの人を寄せ付けないオーラを放っていた。 昨年のチームは近藤健介やロベルト・オスナら投打で大型補強を敢行。V奪回が至上命令の中、もう1つの切り札が数々の投手タイトルに加えて通算勝率.775を誇り「負けないエース」と呼ばれた斉藤を首脳陣に招き入れたことだった。 目の前の勝利はもちろんのこと、未来の「柱」となるような投手を心身ともに育て上げてくれるに違いない。多くのファンはそれを期待したし、斉藤自身もあらゆるプランを思い描いていた。しかし、時が進むにつれて歯車がかみ合わなくなり、シーズンの勝負所に差し掛かる7月には12連敗を喫して優勝戦線から脱落。シーズン最終盤には「あと1勝」の試合をことごとく落としてしまい、レギュラーシーズンは3位、クライマックスシリーズはファーストステージ敗退という結果に終わった。
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