“おなかに優しい”と話題 A2ミルクが酪農を救う!?【WBS】
11月7日、札幌市。酪農家や乳業メーカーの担当者などおよそ30人が集まりA2ミルクの勉強会が開かれました。 「来年はA2ミルク元年になる。より日本の酪農が飛躍していくことを望んでいる」 主催したのは日本A2ミルク協会の藤井雄一郎代表。北海道の酪農家で、3年前に日本A2ミルク協会を立ち上げました。 「A2ミルクの普及が業界の救世主となると考えている。認証制度を立ち上げて、その部分を担保していくことによって、日本における安心したA2ミルクの普及を進めていきたい」(藤井代表) しかし、A2ミルクの普及には多くの課題があります。まずA2型の牛を増やすには種付けから母牛に育てるまでおよそ3年かかります。 さらに流通にも課題があります。通常、酪農家が搾った生乳は、農協系の団体のミルクローリーで1軒1軒回って、乳業メーカーに運んでいます。そのため、一軒の酪農家がA2ミルクを搾っても、他の酪農家がA1ミルクを搾っていると生乳を集めるときに混じってしまいA2ミルクとして商品化できないのです。 実はA2ミルクを生産する中山さんは北海道で有数の大規模農家。独自のミルクローリーで、他の農家の生乳を混ぜずに、乳業メーカーに出荷しているのでA2ミルクを商品化できたのです。今後は小規模な酪農家が搾ったA2ミルクをどうやって流通させるかが生産拡大の鍵になります。 「2030年までにはどのスーパーでも消費者がA2を選択できるようにしたい。さらに2040年には日本中すべての牛乳がA2化することを、協会は望んでいる」(藤井代表) ※ワールドビジネスサテライト